Project/Area Number |
22KJ1459
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Project/Area Number (Other) |
20J40160 (2020-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2020-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 10040:Experimental psychology-related
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
岩崎 純衣 金沢大学, 人間社会研究域 人文学系, 特別研究員(RPD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,810,000 (Direct Cost: ¥3,700,000、Indirect Cost: ¥1,110,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | メタ認知 / 情報希求 / ラット / 比較認知 |
Outline of Research at the Start |
メタ認知とは、自身の認知状態をモニタリングしコントロールする高次の認知機能である。そしてこの認知機能はヒト特有の能力ではなく幅広い動物群に共有されていることが示唆されつつある。しかしヒトとヒト以外の動物がもつメタ認知の相違点については明らかになっていない。そこで本研究の目的は、ヒトとヒト以外の動物がもつメタ認知の質的差異を検討し、そこからメタ認知の進化過程を考察することである。さらにヒト幼児のメタ認知の個体内発生を検討することで、メタ認知の進化に関する考察を深める。
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Outline of Annual Research Achievements |
メタ認知とは、自身の認知状態をモニタリングしコントロールする高次の認知機能である。この認知能力はヒト特有のものと考えられてきたが、近年の研究により幅広い動物群に共有されていることが示唆されつつある。しかしこれまでの研究では「当該動物がメタ認知能力を有するか」に焦点が当てられ、ヒトとヒト以外の動物がもつメタ認知の質的相違点については検討されていない。そこで本研究はヒトとヒト以外の動物がもつメタ認知の質的差異を検討し、得られた知見からメタ認知の進化過程を考察することを目指す。 2023年度までに、ラットの事前に情報を収集する行動(予見的な情報希求行動)について検討してきた。課題解決のために情報希求が必要なエリアと必須ではないエリアを同時提示した場合、ラットは将来手がかりが除去されるエリアで長く探索行動を行うような予見的な情報希求行動は見せなかった。さらにその課題を発展させ、エリア選択を繰り返し経験することで予見的な情報希求行動が出現するかを検討したところ、ラットは徐々に弁別課題エリアでも情報探索を行うことを学習できることが明らかとなった。また続く実験では“今利用できる情報の有無”によってラットの情報希求行動が変化するかも検討した。手がかり物体があるエリアとないエリアとでどちらに長く滞在するかを分析したところ、ラットはごく初期から情報のある(手がかりのある)エリアでの探索を長く行った。つまり、今回用いた実験状況において、ラットは現在利用できる情報に対しては適切な情報希求行動を示すが、将来に向けた予見的な情報希求行動は示さないことが明らかとなった。 なお出産前後の休暇および育児休業の取得により、2022年4月から2023年3月までの1年間研究を中断していた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題においてこれまで行ってきた一連の実験から、課題解決のために情報希求が必要なエリアと必須ではないエリアを同時提示した場合、ラットは予見的情報希求行動を示さないことが明らかとなった。この研究成果は、2023年12月に査読付きの国際的学術誌Frontiers in behavioral neuroscienceにて公表し、課題採択から現在までに1件の国際学会、2件の国内学会において研究発表を行ってきた。また一連の実験を発展させ、情報の妥当性や強化履歴といった要因によってラットの情報希求が変化するかを検討する実験の準備も始めている。 計画当初に含めていた未就学児における発達研究は、2020年4月からの2年間は新型コロナウイルス感染拡大により参加児を募ることができず、また2022年4月からの1年間において研究代表者の出産・育児休業のため中断により、実施することができなかった。計画当初に想定していなかった事由により実施が困難になった実験もあったものの、研究の主軸であるラットの情報希求行動について知見を複数の実験によって得ることができており、着実に研究目標の達成へと近づいている。さらに動物実験に関しては新しい実験へと展開しつつあるため、研究はおおむね順調に進展していると評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続きラットの情報希求行動に関する行動実験を進める。これまでの研究では、課題解決のために情報希求が必要なエリアと必須ではないエリアを同時提示した場合、ラットは予見的情報希求行動を示さないことが明らかとなったが、今後の実験では、同様の実験状況においても情報の妥当性や強化履歴といった要因によってラットの情報希求が変化するかを検討する。 そして本研究によって得られた知見と先行研究の知見を踏まえ、メタ認知の一側面である情報希求行動においてラットの特異性、また多くの動物種にわたり普遍的な点を考察する。
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