Project/Area Number |
22KJ1509
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Project/Area Number (Other) |
21J00734 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 17010:Space and planetary sciences-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
古賀 亮一 (2021, 2023) 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(PD)
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Research Fellow |
古賀 亮一 (2022) 名古屋大学, 環境学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 惑星科学 / 大気 / イオ / 紫外線 / 電波 / 紫外線分光 / 電波天文 |
Outline of Research at the Start |
木星衛星イオは火山噴火が活発な天体であり、そこから散逸した中性原子及びプラズマは木星磁気圏全体に大きな影響を与える。実際の観測に基づいた火山活動とイオの大気分布、中性トーラスの分布を直接対応付け、大気の形成から散逸までを統合的に実施した研究はこれまでになかった。イオ散逸ガスの増加過程の理解には大気の高度分布と放出速度分布に関するモデルの構築と、モデルと比較可能な観測データが必要となる。 火山噴火ガスの化学的・物理学的な過程を詳細に明らかにするために、ひさき宇宙望遠鏡の中性トーラスの観測、およびALMA電波干渉計の高い周波数分解能と広い周波数範囲を活かした観測データ解析を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度に引き続き木星衛星イオの火山活動が比較的活発である時期の、ひさき衛星によるイオ中性トーラスの紫外線観測結果をモデルの比較が可能になるように解析した。その上で、海外の研究機関の研究者の協力のもと、活発期のイオから散逸する酸素原子の外気圏高度や速度分布などのパラメーターが静穏期と比べて変化するかを議論した。特別研究員の期間ではその成果を公表できるまでには至らなかったものの、来年度の学会等の交流で成果をまとめ、論文化を目指すつもりである。ノイズの差分に用いるひさき衛星のキャリブレーション観測データを解析していくうちに、主ジオコロナの発光が大きく時空間変動していることに気づいた。この現象は天体の暗い発光を見る上で不都合であるものの、エウロパプルームなどの将来観測計画の検討や地球の外気圏の研究につなげることができた。 しかし、ALMA電波干渉計によるイオ大気の観測結果の解析はこれ以上進めることができず、 電波観測結果をモデルのイオ外気圏高度に反映させることはできなかった。これはアーカイブデータがすでに別チームによって解析が進められたこと、天候があまりよくなく散逸ガスの分布を推定するのが困難であることが原因である。今後はALMAや別の電波干渉計による新規観測提案を検討する必要がある。また、当初は予定していなかったが、実験によって二酸化硫黄の気体と固体の測定データを取得することができた。これを発展させることで昇華と凝縮の過程を大気生成・散逸プロセスの解明に組むことが期待できる。
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