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ハプティスタ系統群における、葉緑体獲得段階の解明

Research Project

Project/Area Number 22KJ1663
Project/Area Number (Other) 21J20179 (2021-2022)
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeMulti-year Fund (2023)
Single-year Grants (2021-2022)
Section国内
Review Section Basic Section 45020:Evolutionary biology-related
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

東 智範 (2021, 2023)  京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC1)

Research Fellow 東 智範 (2022)  京都大学, 人間・環境学研究科, 特別研究員(DC1)
Project Period (FY) 2023-03-08 – 2025-03-31
Project Status Declined (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2023: ¥519,807 (Direct Cost: ¥519,807)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
KeywordsHaptista / Plastid evolution / Organellar DNA
Outline of Research at the Start

真核藻類は一般的に、葉緑体の光合成により太陽光と二酸化炭素からエネルギーと糖を産生する。しかし一部の真核藻類は、進化の過程で光合成能を喪失したり、非常に稀ではあるものの葉緑体そのものを喪失したりしている。このことから、「どの祖先生物が葉緑体を獲得したのか」を明らかにするためには、葉緑体あるいは葉緑体の痕跡の存在確認のみならずゲノムレベルでの解析が必要である、と考えられる。ハプティスタ系統群は、現在のところハプト藻類と葉緑体の報告がない有中心粒太陽虫で構成されている。本研究は、ハプティスタ系統群についてゲノムレベルの比較解析を行うことで、この系統群内における葉緑体進化を明らかにするものである。

Outline of Annual Research Achievements

今年度は、有中心粒太陽虫が葉緑体に輸送される配列をもつのかどうか、もしくはかつて葉緑体に輸送されていた配列をもっていたのかどうかを解明することを中心に研究を行った。
まず、有中心粒太陽虫が葉緑体に輸送される配列をもつのかどうかを明らかにするために、前年度に得た1種の有中心粒太陽虫のRNAシーケンスデータと、すでに公開されている4種の有中心粒太陽虫のRNAシーケンスデータから、ハプト藻類の葉緑体内で機能するタンパク質と相同性の高い配列を検出した。その後、検出された配列が「葉緑体に輸送されるために必要なシグナル」をもつのかどうかを、SignalPとTargetPを用いて推定した。この結果、「葉緑体に輸送されるために必要なシグナル」は検出されなかった。これにより、有中心粒太陽虫は現在葉緑体をもたない可能性が高いと考えられた。
次に、有中心粒太陽虫がかつて葉緑体に輸送されていた配列をもっているのかどうかを明らかにするために、5種の有中心粒太陽虫のトランスクリプトームデータから検出された配列に対して、個々に分子系統解析を行った。合計112個を作成する予定の分子系統樹のうち、29個を作成した。それら29個の分子系統樹のうち、有中心粒太陽虫の配列が藻類の葉緑体に輸送される配列と単系統群を形成したのは1つのみであった。しかし現段階では、有中心粒太陽虫がこの配列を葉緑体の獲得・保持とは無関係の遺伝子の水平伝播によって獲得したのか、それともかつて有中心粒太陽虫がもっていた葉緑体に輸送されていたのかは判断できない。したがって、残りの分子系統解析の結果と合わせて総合的に判断する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り、有中心粒太陽虫が葉緑体を保持しているのか否かの解明を試み、有中心粒太陽虫が現在葉緑体を保持していない可能性が高いことを示すことができた。加えて、有中心粒太陽虫がかつて葉緑体に輸送されていた配列をもっているのかどうかを明らかにするために、有中心粒太陽虫の配列を用いた分子系統解析を行っていた。後者に関しても、問題なく解析を進めていくことができていた。従って、当初の研究計画と照らし合わせると、現在のところおおむね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

令和4年度中に終えることができなかった分子系統解析を引き続き行い、それらの結果を踏まえて有中心粒太陽虫がかつて葉緑体に輸送されていた配列を保持しているのかどうかを総合的に判断する。かつて葉緑体に輸送されていたと考えられる配列が見つかった場合、そのタンパク質と緑色蛍光タンパク質との融合タンパク質を発現する遺伝子を作成し、葉緑体を保持するモデル生物の細胞内に導入する。その後、細胞内で発現した融合タンパク質の蛍光から、その融合タンパク質の局在を解明する。

Report

(2 results)
  • 2022 Annual Research Report
  • 2021 Annual Research Report
  • Research Products

    (1 results)

All 2022

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results)

  • [Journal Article] An Enigmatic Stramenopile Sheds Light on Early Evolution in Ochrophyta Plastid Organellogenesis2022

    • Author(s)
      Tomonori Azuma, Tomas Panek, Alexander K. Tice, Motoki Kayama, Mayumi Kobayashi, Hideaki Miyashita, Toshinobu Suzaki, Akinori Yabuki, Matthew W. Brown, Ryoma Kamikawa
    • Journal Title

      Molecular Biology and Evolution

      Volume: 39 Issue: 4 Pages: 1-12

    • DOI

      10.1093/molbev/msac065

    • Related Report
      2021 Annual Research Report
    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-05-27   Modified: 2024-12-25  

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