Project/Area Number |
22KJ1689
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Project/Area Number (Other) |
21J21991 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 26060:Metals production and resources production-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
齋藤 啓次郎 京都大学, エネルギー科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 精錬スラグ / 脱リン反応 / 活量 / 熱化学 |
Outline of Research at the Start |
製鋼における脱リンプロセスでは、有害な不純物であるリンを酸化して銑鉄中からスラグ相へと分離除去している。省資源・省エネルギー化のためにはスラグ発生量の低減が求められる。ここで、脱リンスラグ中には液相に加えてCaO-SiO2系を主体とする固相が存在し、この固相が精錬反応に重要な役割を果たす。よって、効率的な脱リン条件を考察するためには不均一系スラグの熱力学的データが必要となる。本研究ではスラグ中の(Ca, Fe)2SiO4-(Ca, Fe)3P2O8固溶体に注目し、成分活量の測定、およびモデル構築による活量の予測を行う。得られた知見に基づいて固液不均一スラグの脱リン能力を定量的に評価する。
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Outline of Annual Research Achievements |
鉄鋼などの素材精錬プロセスの高効率化のためには酸化物系の熱化学データが重要となる。本研究では製鋼スラグの基本形であるFeO-CaO-SiO2-P2O5四元系に注目し、(Ca,Fe)2SiO4-(Ca,Fe)3P2O8固溶体中成分の活量測定を行った。H2/H2O分圧比を制御して1573Kに昇温した反応管内で(Ca,Fe)2SiO4-(Ca,Fe)3P2O8固溶体を含む酸化物相とCu-Fe-P液体合金を平衡させ、その合金組成を分析することでFeOおよびP2O5活量を算出した。熱化学的な考察により、実験結果を複合酸化物(Ca2SiO4, Ca3P2O8, Fe2SiO4)の活量として整理し直し、この方が固溶体の性質をよく理解できることを示した。実操業脱リンプロセスで重要な働きを持つ(Ca,Fe)2SiO4-(Ca,Fe)3P2O8固溶体について、基本的な考え方や取り扱い方を提供できた。 一方、純粋なCa3P2O8の熱化学データにも注目すると、このデータは過去の複数の文献で測定者によるばらつきが大きいことが問題であった。そこで、本年度はこれまでに行ってきた熱化学測定手法を応用し、Ca3P2O8の標準生成Gibbsエネルギーを測定した。(i)系の平衡到達の判定、(ii)測定系への不純物混入の防止、(iii)ガス雰囲気制御と化学分析に由来する実験誤差に関してさらなる検討を行い、信頼性の高いデータを得ることができた。これに加えて、合金系の熱化学データの不確かさがCa3P2O8のデータに影響し、過去の文献値の信頼性低下を招いていることを明らかにした。これによって、これまで測定が困難とされてきたリン酸塩に関する熱化学測定の手法を確立できた。
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