Project/Area Number |
22KJ1691
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Project/Area Number (Other) |
21J22082 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01030:Religious studies-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
本間 流星 京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2021: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | 宗教学 / 南アジア地域研究 / イスラーム思想 / スーフィズム / 存在一性論 / イブン・アラビー学派 / 近代南アジア / イスラーム地域研究 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、近代南アジアにおけるスーフィズム思想の諸相解明を目指すものである。その際、イブン・アラビー(1240年没)の思想的影響下にあったムスリム知識人の総称である「イブン・アラビー学派」という枠組みに着目し、アシュラフ・アリー・ターナヴィー(1943年没)とメフル・アリー・シャー(1937年没)が同学派に特有の理論である存在一性論をどのように理解したのかという点を中心に検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、英領インド期の南アジア(1858-1947年)におけるイスラーム思想及びスーフィズムの潮流を、12-13世紀アンダルスの神秘家イブン・アラビー(1240年没)の思想的影響力という観点から明らかにすることを目指した。研究期間全体を通じて、国内外での研究発表や査読誌への論文投稿など、具体的な成果を多く上げることができ、研究活動は常に当初の計画通り、あるいは計画を上回る程の進展があった。とりわけ、最終年度は博士論文の執筆に専念したが、その中では先行研究が看過してきた「イブン・アラビー学派」という枠組みで南アジア・イスラーム思想を論じ、特に今まで未開拓の領野であったウルドゥー語文献の読解によってその点を明らかにすることができた。さらに、こうした先行研究の空隙を埋めるのみならず、これまでの研究では定説と見做されてきた南アジア・イスラーム思想に対する見方に異議を唱え、一次資料や二次文献の丹念な分析によってその誤解を正し、適切な見方を示すことができた点は、本研究が有する大きな意義であると考える。また、最終年度の3月には台湾で開催された国際会議に参加し、英語で研究発表を行った。フランスCNRSとのジョイントセミナーなど、英語での発表機会はこれまで何度かあったものの、今回の国際会議は欧米や東アジア、中東といった様々な諸地域から多様な分野の専門家が集う大規模なものであった。研究期間全体を通じて、コロナ禍の影響により海外の研究者との交流の機会は限られていたが、最終年度にようやくその機会に恵まれ、多くの研究者とコミュニケーションが取れたことは、今後の研究者としてのキャリア形成にとっても大きな意義があると考える。
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