Lagrange型固液混相モデルによる砕波帯内の漂砂動力学の新展開
Project/Area Number |
22KJ1825
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Project/Area Number (Other) |
22J12975 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 22040:Hydroengineering-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田崎 拓海 京都大学, 工学研究科, 助教
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 漂砂 / 砕波帯 / 粒子法 / 粒子法(MPS法) / 個別要素法 / 固液混相流 / 乱流解析 |
Outline of Research at the Start |
沿岸域の保全のためには海岸構造物建設に伴う海浜変形を正確に予測する必要がある.汀線に近く海浜変形へ直接寄与する砕波帯内の漂砂機構(砂の移動のメカニズム)を砂粒1つの移動のスケール(素過程)から理解することは海浜変形の高い予測精度に繋がる.本研究では,PIV計測により取得した乱流特性量の時空間分布データを用いて既存の乱流モデルの固液混相流場における性能を検証する.また,計算格子を用いないLagrange型の固液混相流モデル(DEM-MPS法)により,砕波下の乱れや浸透流が影響する底質輸送のメカニズムを計算力学的観点から明らかにする.
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Outline of Annual Research Achievements |
助成事業が基金化される以前の2022年度から一貫してLagrange型の固液混相流モデルを用いて砕波帯内の漂砂機構を検討してきた.水の流れを対象とした数値解析は従来から行われ,波浪場の解析例も多く存在していたが,波の崩れる砕波帯以浅では従来の解析手法では水面のトポロジー変化を捉えることができなかった.Lagrange型の流体解析手法(粒子法)は,この課題を解決し得る手法であり,これまで砕波を伴う波浪場への適用性の高さが示されていた.本研究課題では,移動床現象を素過程,つまり個々の底質要素の運動から捉えることができる数値移動床を粒子法を連成したLagrange型固液混相流モデルにより,砕波帯内の漂砂機構を検討した.基金化以前の2022年度は砕波下漂砂過程の3次元解析の実施とParticle Image Velocimetry (PIV)により取得した瞬時流速場との比較を通したモデルの性能評価を中心に行った. 2022年度では砕波点あるいは打ち込み点直下を対象としたが,2023年度ではより汀線に近い領域を対象に,Lagrange型固液混相流モデルにより砕波後の複雑な流れを形成する遡上波による漂砂機構を検討した.水深の浅い波打ち帯では連続的に発生する砕波によって形成される水平渦が移動床へ接近し,直接的に漂砂へ影響することが示され,移動床が粗礫によって構成される場合は,水平渦が岸向きの漂砂量を減少させることがわかった.また,遡上域で生じる強い海浜内部への浸透流は礫の輸送量を減少させることも示された. これらの結果は,大規模渦や浸透流が漂砂量のモデリングにおいて考慮されるべきであることを強調し,解析結果から既往の浸透流を考慮した漂砂量式が漂砂量の推定に有効であることが示唆された.以上の考察は海浜変形シミュレーションの精度向上に資する物理現象に基づいた知見を与えるものである.
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)