Project/Area Number |
22KJ1866
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Project/Area Number (Other) |
22J14841 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47010:Pharmaceutical chemistry and drug development sciences-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松岡 巧朗 京都大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 自然免疫様T細胞 / 抗原提示 / 構造活性相関研究 / セルベーススクリーニング |
Outline of Research at the Start |
近年、感染症に限らず様々な疾患に対してワクチンを使う試みが進められている。それに伴い、ワクチンの効果を増強する働きを有するアジュバント開発の重要性も高まっている。 本研究は、粘膜を介して感染する病原体に対し有効であると考えられている「粘膜ワクチン」の働きをサポートするアジュバントを開発するものである。特に、粘膜組織において多く存在するmucosal-associated invariant T(MAIT)細胞に注目し、有機合成化学的アプローチによってその活性化剤を探索することで、粘膜ワクチンアジュバントへの展開を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、粘膜組織において豊富に存在するmucosal-associated invariant T(MAIT)細胞に着目し、有機合成化学的アプローチによってその活性化剤を探索するものである。活性や物性、動態を含め、あらゆる側面から本化合物を最適化することで、新たな作用メカニズムを有するアジュバント候補化合物を開発することを目指している。 当該年度は、昨年度独自のスクリーニング系によって取得した新規MR1(MAIT細胞への抗原提示を担う膜タンパク質)リガンドについて、分子シミュレーションソフトを用いた相互作用解析、及び構造改変によるMAIT細胞活性化剤への変換を中心に検討した。 まず、相互作用解析に関しては、MR1-既知リガンド二者複合体のX線結晶構造を用いて、MR1-新規リガンド二者複合体の構造をモデリングした。その後、分子動力学シミュレーションを用いて、MR1-リガンド複合体の動的な相互作用解析を行った。解析の結果、特定のアミノ酸残基との直接的相互作用、及び水分子を介した間接的相互作用が高い割合で確認され、MR1によるリガンド認識に関わる重要な相互作用を明らかにした。本知見は、MAIT細胞制御分子の合理的なデザインに貢献するものと期待される。 また、構造改変によるMAIT細胞活性化剤への変換については、今回見出したリガンド上の適切な位置にT細胞受容体と相互作用可能な部分構造を導入した誘導体を合成し、その機能を評価した。評価の結果、MAIT細胞活性化作用を有するMR1リガンドは得られなかったものの、MAIT細胞活性化に必要な分子認識に関する知見を得ることができた。ここで得られた知見は、今後のMAIT細胞活性化剤の開発に寄与するものであると考えられる。
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