Project/Area Number |
22KJ2068
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Project/Area Number (Other) |
21J20639 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 43010:Molecular biology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
觀音 裕考 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | ミトコンドリア / ミトコンドリアダイナミクス / ミトコンドリアDNA / ミトコンドリア核様体 / ミトコンドリアCa2+ / ミトコンドリア核様体ダイナミクス / 核様体ダイナミクス |
Outline of Research at the Start |
ミトコンドリア内部には独自のゲノムであるミトコンドリアDNA(mtDNA)が存在する。mtDNAはDNA結合タンパク質とともに複数コピー集まりミトコンドリア核様体を形成する。核様体を染色すると小さいドット状の構造として観察され、1細胞当たり100~200個程度存在する。ミトコンドリア膜形態や呼吸機能の変化に伴い核様体の形態・分布が変化することが知られているが、核様体形態の制御因子についてはほとんど明らかになっていない。また、核様体の解析手法もほとんど開発されておらず研究が進展しにくい状況にある。本研究の目的は核様体の形態変化を引き起こすメカニズムの解析及び動態解析手法の構築を目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
ミトコンドリアの形態は、呼吸機能だけでなくミトコンドリアDNAからなる核様体構造の形態・分布にも影響を及ぼすことが明らかになっている。しかし、ミトコンドリアや核様体の形態を制御する機構については十分に明らかになっていない。我々はミトコンドリアや核様体の形態を変化させる因子をスクリーニングしたところ、ミトコンドリアへのカルシウムイオン(Ca2+)取り込みに関わる因子を得ることができたため、この因子の解析について進めてきた。この因子を欠損(KO)したHeLa細胞においてミトコンドリア膜の伸長と核様体の凝集が認められた。また、核様体の凝集にはミトコンドリア膜の伸長が重要であることが明らかになった。ミトコンドリアの伸長に関わる分子基盤を探索したところ、Ca2+がミトコンドリア内膜融合因子を活性化することが明らかになった。今年度はミトコンドリア形態の定量化と、どこのCa2+がミトコンドリアの融合に影響を与えているのかを明らかにした。まず、ミトコンドリア形態の定量化のために我々はMitoSegNet(Fisher CA, et al., 2020)というアプリケーションを使用したところ、ミトコンドリアの形態変化を定量的に解析することができた。また、我々は細胞内の様々な分画に局在化させたCa2+インジケーターを用いてCa2+濃度を測定したところ、KO細胞では膜間スペースでのみCa2+濃度が上昇していることが明らかになった。昨年度までの研究も総合すると、ミトコンドリアへのCa2+取り込みは膜間スペースのCa2+濃度の調節を介してミトコンドリアの形態制御を行っていること、また、ミトコンドリアの伸長に伴い核様体の形態が変化するということが明らかになった。現在、本研究の内容をまとめて論文投稿を準備している。
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