Non-perturbative methods to quantum field theory and its applications to superstring theory
Project/Area Number |
22KJ2096
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Project/Area Number (Other) |
21J30003 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 15010:Theoretical studies related to particle-, nuclear-, cosmic ray and astro-physics
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森川 億人 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 一般化された対称性 / 格子ゲージ理論 / 高次対称性 / 高次群 / ファイバー束 / 量子アノマリー / 場の量子論 / 素粒子論 / 格子場理論 / 超対称性 / くりこみ群 / グラディエント・フロー |
Outline of Research at the Start |
対称性は物理学において非常に重要な概念であり、特にゲージ対称性は物質場の位相の大域的対称性を局所化するプロセス(ゲージ化)から現れる。近年の一般化された対称性とそのゲージ化により、素粒子論・物性理論などで様々な成果があげられている。一方で、場の量子論は数学的に厳密に定義することが難しく、最も確立された非摂動論的手法は格子場理論と呼ばれる。本研究では、一般化された対称性の現代的発展・問題について完全に正則化された格子ゲージ理論の立場から解明する。特に注目する問題としてWitten効果や指数定理といった課題を想定する。また、さらに高次群や非可逆対称性などの最近の発展を格子上に再構成する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、近年物理学において急速に発展している一般化された対称性について、場の量子論の非摂動論的定式化である格子ゲージ理論から完全に正則化された構成とその解析を行うものである。当該年度の研究成果は以下の三つに大別される。 (1)高次ゲージ対称性の格子ゲージ理論における構成とそのトポロジーの解析。高次対称性は従来の点的な演算子に作用する対称性を高次元へ拡張したものである。これについて様々な発展があるが、その数多くの研究が連続空間上の形式的議論に留まっており、格子ゲージ理論に基づいた完全に正則化された構成が必要である。本研究では、U(1)またはSU(N)格子ゲージ理論においてその中心Z_N 1次対称性のゲージ化を行い、分数トポロジカル電荷を実現した。通常格子という離散的な空間上でファイバー束を定義することはそのままでは困難であるが、Luescherの構成法とadmissibility条件の慎重な拡張を行うことによりこれが証明できる。 (2)高次群への格子ゲージ理論の拡張。他の一般化された対称性として、高次群と呼ばれる対称性群の直積でない対称性がある。例としてSU(N)ゲージ場のインスタントン数を整数pの倍数に制限することで、Z_N 1次対称性とZ_p 3次対称性に高次群構造が現れる。本研究では、上記の研究で構成したU(1)/Z_q格子ゲージ理論を用いてこれを再現した。 (3)線形箙ゲージ理論における't Hooftアノマリー整合条件を用いた相構造の解析。高次対称性をゲージ化することにより't Hooftアノマリーと呼ばれるくりこみ群不変な量子アノマリーが現れるとき、強結合領域における相構造に非自明な制限が得られる('t Hooftアノマリー整合条件)。ここでは線形箙ゲージ理論について、't Hooftアノマリー整合条件からその相構造を解析し、強結合領域で起こりうるシナリオを議論した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
上記のように、格子ゲージ理論の立場から近年の一般化された対称性の明確な定式化に努めた。この分野には様々な発展があり、場の量子論の非摂動論的アプローチがその基礎的な理解に重要な役割を果たすと期待される。また高次群が超弦理論でしられるGreen-Schwarz機構に現れているように、一般化された対称性と超弦理論の対称性・双対性が関係しており、超弦理論の非摂動論的定式化へ繋がる可能性が興味深い。よって当該研究に関して精力的な研究を行うことができ、かつ順調に進展があったと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題では引き続き上記の成果をさらに推し進め、一般化された対称性の現代的発展・問題について完全に正則化された格子ゲージ理論の立場から解明することを目的とする。特に注目する格子ゲージ理論の観点からの問題として、Witten効果、指数定理または格子上のコホモロジーの実現を想定する。また、一般化された対称性の中からさらに高次群や非可逆対称性などの最近の発展を格子上に再構成し確固たる理解を得る。この研究により、これまでの連続理論での形式的議論について格子ゲージ理論からの厳密な理解が与えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)