即時的抗うつ効果の神経メカニズムの解明とその治療応用
Project/Area Number |
22KJ2161
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Project/Area Number (Other) |
22J13259 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47040:Pharmacology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
横山 玲 大阪大学, 薬学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | うつ病 / ケタミン |
Outline of Research at the Start |
現在のうつ病治療における課題の1つは、薬物治療の急性期における治療効果の低さである。そこで本研究は、即効性抗うつ作用をもつR-ケタミンの神経メカニズムを解明し、既存抗うつ薬の作用発現を早める新たな治療戦略を提唱することを目的とする。具体的には、我々がケタミン投与マウスの全脳活動マッピングにより見出した抗うつ作用に関連する候補脳領域の活性化とR-ケタミンやSSRIによる抗うつ作用発現の有無や脳内セロトニン量の増大との関連を解析する。さらに、うつモデルマウスに対する候補脳領域の活動操作とSSRI単回投与を組み合わせること等により、抗うつ作用発現までの時間が短縮されるのかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
現在のうつ病治療における課題の1つは、薬物治療の急性期における治療効果の低さである。また、ケタミンやR-ケタミンは、即効性の抗うつ効果を示すことが報告されているものの、その作用メカニズムは未だ不明な点が多い。我々はこれまでに、ケタミン投与マウスの脳全体の活性化マッピングを実施し、R-ケタミン投与時の急性抗うつ作用発現に重要な脳領域として、島皮質を同定した。そこで、本研究では、うつモデルマウスを用いて、島皮質を介した抗うつ作用の神経メカニズムを明らかにし、既存治療法の作用発現を早める治療戦略を提唱することを目的としている。そこで本年度は、以下の成果を得た。 ①島皮質の経時的神経活動計測 うつ病モデルマウスの社会性行動評価時の島皮質の神経活動を、ファイバーフォトメトリ法により解析した。その結果、オブジェクトとの接触時に比べて新奇マウスとの接触時の神経活動が強く活性化していることが正常マウスにおいてみられた一方で、うつ病モデルマウスではそれらの神経活動の差が減弱していることが明らかになった。さらに、R-ケタミンの投与が、減弱したマウスとの接触時の神経活動を回復する可能性を明らかにした。 ②社会的認知機能の行動薬理学的解析 R-ケタミンの投与による島皮質の神経活動の回復が、マウスの行動に与える影響を明らかにするために社会性機能に関する行動試験を行った。その結果、うつ病モデルマウスは、正常マウスに比較して新奇マウスへの認知機能の低下を示した一方で、R-ケタミンの投与は社会的認知の形成を早めることが分かった。また、島皮質に神経活動の抑制はR-ケタミンの作用を消失させたことから、R-ケタミンが島皮質の活性化を介して、社会的認知の形成に関与する可能性を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、R-ケタミンの島皮質の活性化を介した神経活動の社会性機能の回復作用を明らかすることに成功したため。
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Strategy for Future Research Activity |
セロトニン等の神経伝達物質特異的な蛍光センサーを用いて、島皮質における抗うつ作用の分子メカニズムを明らかにしていく予定である。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)
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[Presentation] The agranular insular cortex mediates the antidepressant actions of arketamine2022
Author(s)
Rei Yokoyama, Yukio Ago, Atsushi Kasai, Masato Tanuma, Misuzu Hayashida, Yuto Shimazaki, Momoko Higuchi, Hisato Igarashi, Kaoru Seiriki, Shun Yamaguchi, Takanobu Nakazawa, Kenji Hashimoto, Hitoshi Hashimoto
Organizer
Neuroscience 2022
Related Report
Int'l Joint Research
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[Presentation] アールケタミンの抗うつ作用発現には島皮質が関与する2022
Author(s)
横山 玲, 吾郷 由希夫, 笠井 淳司, 田沼 将人, 林田 美鈴, 島﨑 雄人, 樋口 桃子, 五十嵐 久人, 勢力 薫, 山口 瞬, 中澤 敬信, 橋本 謙二, 橋本 均
Organizer
第96回日本薬理学会年会
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[Presentation] Activation of the Rostral Agranular Insular Cortex is Involved in the Antidepressant Actions of Arketamine2022
Author(s)
Yukio Ago, Rei Yokoyama, Atsushi Kasai, Masato Tanuma, Misuzu Hayashida, Yuto Shimazaki, Momoko Higuchi, Hisato Igarashi, Kaoru Seiriki, Shun Yamaguchi, Takanobu Nakazawa, Kenji Hashimoto, Hitoshi Hashimoto
Organizer
ACNP 61st Annual Meeting
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