Project/Area Number |
22KJ2222
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Project/Area Number (Other) |
22J22606 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 32010:Fundamental physical chemistry-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
潤井 泰斗 大阪大学, 理学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | ロドプシン / ラマン分光法 / タンパク質ダイナミクス / 共鳴ラマン分光法 / イオンポンプ / プロトン移動 |
Outline of Research at the Start |
生体内のイオン輸送は、エネルギー生産や神経信号伝達などの生命活動に必須な過程である。生体膜を隔てたイオン輸送はイオンポンプと呼ばれるタンパク質が担っている。イオンポンプはイオンの濃度勾配に逆らって、一方の区画からもう一方の区画へイオンを輸送する。ここで、化学として面白いのは、「濃度勾配に逆らった一方向性のイオン移動はなぜ可能なのか?」という点である。この問いの鍵となるのは、タンパク質の構造変化である。そこで我々は、イオンの輸送方向が異なるイオンポンプの構造変化をそれぞれ明らかにし、比較することで、一方向性のイオン輸送を生み出す因子を明らかにする。さらに、この構造変化に基づいた機能制御を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
タンパク質の構造と機能の関係を明らかにすることは重要な課題である。光駆動型イオンポンプロドプシンについては、これまでに内向きプロトンポンプと外向きプロトンポンプが発見されている。これらは共通して7本のαヘリックスとレチナール発色団を持つが、プロトンの輸送方向は反対の向きである。光反応から始まるレチナール発色団の構造変化に着目し、内向きと外向きプロトンポンプでの違いを比較することで、プロトンの輸送方向を決定する因子を明らかにすることを目的とした。 時間分解共鳴ラマン分光法を用いて、内向きプロトンポンプであるシゾロドプシンのプロトンの放出と受取過程におけるレチナール発色団の構造変化を明らかにした。放出過程において、内向きプロトンポンプと外向きプロトンポンプでレチナール発色団の捻れに違いがあることが明らかになった。また受取過程において、再プロトン化と再異性化の順序が異なることを明らかにした。これにより、レチナール発色団のシッフ塩基における孤立電子対の向きが、内向きプロトンポンプでは細胞外側に、外向きプロトンでは細胞内側に向き、プロトンの輸送方向とシッフ塩基の向きを合わせていることが分かった。このように、プロトンの輸送方向に重要な因子を放出と受取の過程で明らかにした。また、7種類のシゾロドプシンを系統的に調べることで、シゾロドプシンの未反応状態での、シッフ塩基における水素結合強度と吸収極大波長、発色団の捻れの関係についても明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
タンパク質の培養方法、精製方法は確立し、問題なく試料を得ることが出来ている。また、時間分解ラマン測定装置も安定して稼働している。プロトン輸送の方向を決める重要な因子を明らかにし、それを論文化した。
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Strategy for Future Research Activity |
シゾロドプシンで観測された発色団の再プロトン化前の再異性化が起こるメカニズムを変異導入した試料を用いて明らかにする。2023年に外向きプロトンポンプにシゾロドプシンに近づける変異を加えると、内向きプロトンポンプへと機能転換することが明らかになった。このタンパク質の発色団構造の変化を明らかにし、アミノ酸配列と構造、そして構造と機能の関係を明らかにする。
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