Project/Area Number |
22KJ2298
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Project/Area Number (Other) |
21J23445 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 38040:Bioorganic chemistry-related
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
假谷 佳祐 鳥取大学, 連合農学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | イネ / ファイトアレキシン / 種内多様性 |
Outline of Research at the Start |
イネは病原菌から攻撃をされると、抗菌性の化合物を蓄積して病気から身を守る。これまでに、蓄積する化合物の種類や、その組成が品種ごとに異なることが見出されている。本研究では、このような違いがなぜ・どのようにして生まれたのかという生化学的な要因を把握する。これにより、イネという種全体で、生物的ストレスに対する頑健性を獲得する様子を明らかにすることを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
植物は病原菌の感染に応答して、抗菌性化合物ファイトアレキシンを蓄積する。イネからはファイトアレキシンとして20種類以上の化合物が報告されているが、その蓄積量は品種ごとに大きく異なる。本研究は、1)イネにおける新奇ファイトアレキシン生合成経路の獲得メカニズム、2)ファイトアレキシンを蓄積しない品種における化学防御機構、から、イネにおけるファイトアレキシンの多様化のメカニズムを明らかにすることをも目的とした。 1)昨年までの研究で、イネの品種特異的なファイトアレキシンであるオリザラクトンの生合成遺伝子KSLXを同定した。KSLXは、タンデムに位置するKSL8およびKSL9と同じ遺伝子座に座乗したため、これら2つの遺伝子の対立遺伝子と推定された。イネ属におけるKSLX、KSL8およびKSL9の有無と系統解析から、イネにおいてこの遺伝子座の多型が長期間維持されてきたことが示唆された。これらの結果をまとめ、論文として投稿した。 2)昨年までの研究で、ファイトアレキシンを蓄積しない品種Jinguoyinからイネの新奇ファイトアレキシンとしてアビエトリジン類を発見した。栽培イネにはアビエトリジン類を蓄積する品種と蓄積しない品種が混在した。蓄積量の違いをもたらす遺伝的要因を探索し、候補遺伝子を選抜した。候補遺伝子を異種発現させ、その酵素活性の解析からアビエトリジン類の生合成に関与することが示された。また、その酵素活性の発現に重要なアミノ酸変異を同定した。 これらの研究から、イネが多様なファイトアレキシンを生合成できる遺伝的要因や、その多様性が生じた要因の一端を明らかにできた。
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