Project/Area Number |
22KJ2376
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Project/Area Number (Other) |
21J20013 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 49070:Immunology-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
小野 千里 九州大学, 医学系学府, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | Fcrl5 / TLR7 / TLR9 / autoimmunity / immune tolerance / 自己免疫疾患 / B細胞免疫寛容 / 自己免疫疾患モデル / 活性化B細胞 / 活性化T細胞 / 疾患特異性 / アナジーブレイク / 自己反応性B細胞 |
Outline of Research at the Start |
自己免疫疾患の発症原因の一つとして、B細胞免疫寛容(自己反応性B細胞が除去されるシステム)の破綻が知られている。よって、自己免疫疾患病態を理解するには、B細胞の免疫寛容維持機構を明らかにする必要があるが、この分子メカニズムは未だ解明されていない。これまで、自己免疫疾患感受性遺伝子であるFCRL3の発現上昇が疾患発症のリスク因子となることが示唆されているが、その因果関係およびメカニズムは不明である。本研究ではマウスB細胞に発現するFCRL分子に着目し、その分子を発現上昇させたマウスの解析から、B細胞免疫寛容の新規メカニズムの解明と、その機序の破綻による自己免疫疾患発症の仕組みの理解を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、B細胞免疫寛容の新規メカニズムの解明と、その機序の破綻による自己免疫疾患発症の仕組みを理解することを目的とした。 2023年度は、B細胞特異的Fcrl5の発現上昇が自己免疫疾患発症を誘導するメカニズムはなにか検討するために、BCRまたはTLRシグナルに着目し、Fcrl5 Tg(B細胞特異的Fcrl5過剰発現)マウスのB細胞の増殖や活性化マーカーを比較した。方法としては、単離したB細胞上に高発現するFcrl5をクロスリンクさせるため、抗Fcrl5抗体を用いて刺激し、同時に抗IgMまたはTLR7およびTLR9刺激を加えた。BCR刺激の存在下では、Fcrl5の過剰発現はB細胞の増殖や活性化に影響を与えなかった。一方で、TLR7またはTLR9刺激の存在下ではFcrl5シグナルによりB細胞の増殖や活性化マーカーの発現が増強された。 これらの結果から、本年度の研究ではFcrl5のB細胞における発現上昇はTLR7またはTLR9刺激の存在下でB細胞の過剰活性化を誘導し、その結果、自己反応性B細胞の免疫寛容破綻が誘導されることで自己免疫疾患の発症に関与している可能性を示した。さらに、本年度を含め、これまでの研究結果は、海外雑誌に投稿しており2023年に受理されている。
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