Project/Area Number |
22KJ2395
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Project/Area Number (Other) |
21J21782 (2021-2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 14020:Nuclear fusion-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
岳 其霖 九州大学, 総合理工学府, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Keywords | 水素リサイクリング / FESTA / 表面再結合係数 / プラズマ長時間放電 / ヘリウムリサイクリング / 表面再結合 / 表面障壁 / QMSガス絶対感度校正 / 粒子バランス |
Outline of Research at the Start |
核融合炉の壁温(723 K~773 K)近傍の温度を模擬するために、プラズマ曝露試料温度を制御できるように以前から開発した高速試料搬送装置FESTAを改造する。異なる温度の試料をFESTAでQUEST水素プラズマに曝露し、燃料粒子である水素及び核融合反応による生成物であるヘリウム(He)リサイクリングを計測することにより、水素・Heの複合効果を評価する。前年度にFESTAで計測したHeリサイクリングを補足実験の計測結果と合わせてHe放出挙動に関する物理モデルを構築し、核融合炉の候補材料であるタングステン表面の水素・He複合効果を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
一年目では、九州大学の球状トカマク実験装置QUESTにおいて高速試料搬送装置(FESTA)を用い、室温でステンレス316L試料の長時間プラズマ曝露実験を3放電連続で実施した。試料からの水素リサイクリングを直接計測し、試料表面の放出束が増加していることが確認できた。この結果は、水素リサイクリングが放電履歴に依存することを明確に示している。 翌年目では、FESTAを用いて室温でタングステン試料を長時間水素プラズマに曝露して実験を3回連続に実施した。各放電の間隔は粒子放出に十分な70分とした。試料表面の水素放出束が増加していることが観測された。粒子放出挙動を解明し、プラズマ放電中タングステン表面状態を表す表面再結合係数を評価するために、捕獲・脱捕獲を組み込んだ水素拡散・表面再結合モデル―二層モデルを構築した。モデル計算で表面再結合係数を評価し、プラズマ曝露でタングステン内に捕捉された水素原子の増加につれて、溶解水素の数が増加になることが判った。その結果、タングステン試料における水素リサイクリングが活発になり、実験結果と一致することになる。 プラズマ対向壁の表面状態とリサイクリングに対する水素とヘリウム(He)の複合効果を調べるために、再堆積層付きのステンレス316L試料及びヘリウム(He)照射したタングステン試料はそれぞれ曝露実験を行った。その解析は三年目で行った。Heの存在で放電中の水素リサイクリングが増加になることが判り、Heリサイクリングが連続水素プラズマの曝露により減少することが観測された。一方、母材であるSUS316L表面に再堆積層がバリアとして水素の侵入また拡散を妨げるため、モデル計算では提唱された水素バリアモデルを使用した。計算で試料表面状況を評価するに重要な表面再結合係数を評価し、水素放出はプラズマ放電後再堆積層内の溶解捕捉水素が支配することが明白になった。
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