Project/Area Number |
22KJ2429
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Project/Area Number (Other) |
22J11407 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
林 昌孝 九州大学, 医学系学府, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 膵癌 / 腫瘍微小環境 / 腫瘍免疫 / マイクロバイオーム / 歯周病菌 / Fusobacterium nucleatum / CXCL1 / ディスバイオシス / 癌微小環境 |
Outline of Research at the Start |
1.膵癌が誘導する腸内細菌のバランス異常(ディスバイオシス)を評価するために、ヒト膵癌患者の糞便、血液、組織を収集し、膵癌による閉塞性黄疸や外分泌機能低下によって起きるディスバイオシスが起きているかを菌叢解析により評価する。 2. 膵癌が誘導するディスバイオシスが腫瘍免疫に与える影響を評価するために、ヒト膵癌患者の糞便を用いて、膵癌細胞株同所移植マウスへ経口糞便移植を行い、腫瘍免疫の変化をフローサイトメトリーや免疫染色で評価する。 3.ステップ1,2で得られた膵癌を進展する細菌と癌細胞を共培養し、癌の進展に作用するサイトカインや免疫チェックポイント分子をELISA法で解析する。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト膵腫瘍組織に存在すると予後不良であるとされている歯周病菌Fusobacterium nucleatum (F. nucleatum)を腫瘍促進性に働く細菌の候補として着目し、研究を進めた。ヒト膵切除組織からDNAを抽出し、膵腫瘍組織と正常膵組織におけるF. nucleatum由来のDNA発現量をPCR法で評価した。F. nucleatum陽性膵癌は陰性膵癌と比較して、有意に無病生存期間や全生存期間が短縮していた。 膵癌細胞株とF. nucleatumの直接共培養によるMigrationAssayおよびCytokine Arrayを施行し、F. nucleatumが膵癌細胞へ与える影響を評価したところ、F. nucleatumは、他の歯周病菌と比較して、有意に膵癌細胞の遊走能を促進し、膵癌細胞が産生するCXCL1の発現を促進した。CXCL1の受容体を阻害すると、F. nucleatumにより促進した膵癌細胞の遊走能が抑制された。 腫瘍内に存在するF. nucleatumが癌微小環境へ与える影響を評価するために、膵癌自然発生マウス由来の膵癌細胞株皮下移植モデルにF. nucleatumを腫瘍内へ投与したところ、他の細菌投与群と比較して、有意に腫瘍の増大を認めた。腫瘍を用いてFlow cytometryで免疫細胞を評価したところ、F. nucleatum投与群において、骨髄由来免疫抑制細胞(MDSC)が有意に増加し、CD8陽性T細胞が減少していた。抗CXCL1抗体やMDSC阻害剤による治療実験では、いずれもF.nucleatum投与により増大した腫瘍が抑制された。 本研究により、膵腫瘍内のF.nucleatumは癌細胞のCXCL1産生を促進し、癌細胞自身や腫瘍内の免疫細胞を改変することで癌の進展を促進することが示唆された。
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