代謝耐性型ラクトシルセラミドプローブの開発と自然免疫機構解析への応用
Project/Area Number |
22KJ2435
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Project/Area Number (Other) |
22J11706 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 37020:Chemistry and chemical methodology of biomolecules-related
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
森山 貴博 九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | C-グリコシド / ラクトシルセラミド / 自然免疫 / ケミカルバイオロジー / 糖脂質 / 有機化学 |
Outline of Research at the Start |
ヒト好中球にはラクトシルセラミド(LacCer)が主要糖脂質として存在し 、自然免疫に関与している。しかし、LacCerは細胞内の代謝酵素によって容易に分解されるため、機能解析が困難であり、その詳細な機能は明らかになっていない。本研究では、代謝耐性を付与したLacCerプローブを開発することで、LacCerの機能と自然免疫の分子メカニズムを解明することを目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までに、C24-ラクトシルセラミドの優位に代謝されるO-グリコシド結合の酸素原子を炭素に置き換えた3種のC-グリコシド型ラクトシルセラミドアナログの合成を達成している。これらのアナログは加水分解耐性と、それぞれに特異的な配座分布を有する。本年度の成果の一つとして、C-グリコシド型アナログの合成効率を向上させることができた。特に、鍵反応である、直接C-グリコシル化の検討により、目的物の収率及びスケールアップの大幅な改善に成功した。二つ目の成果として、3種のC-グリコシド型アナログの、好中球系細胞における自然免疫の機能を評価し、C-グリコシド結合の炭素原子上の置換基によって、機能が大幅に変化することを明らかにした。すなわち、独自の分子設計概念により、天然のC24-ラクトシルセラミドと見た目がほとんど同じまま、同様の機能を有するアナログと、機能をほとんど示さないアナログを創製することに成功した。三つ目の成果として、C-グリコシド型アナログを基盤にしたケミカルプローブの創製及び実用化を進めることができた。一例として、C-グリコシド型アナログに蛍光団を組み込んだ、蛍光標識ラクトシルセラミドプローブを数種類合成し、共焦点顕微鏡を用いてイメージングを実施した。その結果、開発したプローブの取込み、局在を明らかにすることができた。以上により、世界に類を見ない取り組みである、C-グリコシド型アナログを用いたケミカルバイオロジー研究の基盤を確立した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)