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酸化脂質を標的とするセラノスティクスプローブを応用した新規細胞死誘導機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22KJ2465
Project/Area Number (Other) 22J20770 (2022)
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeMulti-year Fund (2023)
Single-year Grants (2022)
Section国内
Review Section Basic Section 47020:Pharmaceutical analytical chemistry and physicochemistry-related
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

斎元 祐真  九州大学, 薬学府, 特別研究員(DC1)

Project Period (FY) 2023-03-08 – 2025-03-31
Project Status Granted (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2024: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywordsフェロトーシス / リソソーム / 脂質過酸化反応 / 蛍光イメージング / リソソーム膜障害
Outline of Research at the Start

フェロトーシスは、鉄依存的な脂質過酸化反応 (LPO) によって誘導される新規細胞死機序である。本細胞死は、がんや神経変性疾患など有効な治療法が存在しない疾患の新たな治療標的として近年注目されている。
これまでにフェロトーシス進行時には、小胞体やミトコンドリアなど様々なオルガネラ部位でLPOが生じることが報告された。しかしながら、どの部位におけるLPOが細胞死誘導の原因なのかについては未だ不明であり、フェロトーシス誘導機序の解明には至っていない。本研究では、蛍光プローブの特徴をうまく利用し、細胞死誘導の起点となるLPO生成部位の可視化及び細胞死誘導機序の解明を目指す。

Outline of Annual Research Achievements

フェロトーシスは、鉄依存的な脂質過酸化反応 (LPO)を起因とする新規細胞死機序である。本細胞死は新たながん治療標的として注目されているが、耐性を示すがん細胞が存在し、その克服に向けて更なるフェロトーシス誘導機構の理解が不可欠である。これまでにフェロトーシス進行時には、様々なオルガネラ部位でLPOが生じることが報告された。しかしながら、どの部位におけるLPOが細胞死誘導の原因なのかについては未だ不明であり、フェロトーシス誘導機序の解明には至っていない。そこで本研究では、細胞死誘導の引き金となるLPO生成部位を可視化し、細胞死誘導機序の解明を目的とする。最終的には、機序解明に基づきフェロトーシス耐性メカニズムを解析し、耐性細胞に対するがん治療戦略の提示を目指す。昨年度までに、リソソームで生じるLPOが細胞死誘導の原因であり、リソソーム内LPOはリソソーム膜障害を引き起こすことを見出した。一方で、リソソームには様々な加水分解酵素に加えて、遊離鉄が豊富に存在する。そこで本年度は、拡散するリソソーム内容物を明らかにし、リソソーム障害から細胞死へと至るメカニズムの解析を進めた。免疫染色法や各種プローブを用いた解析から、フェロトーシス進行時にはリソソーム加水分解酵素Cathepsin Bやリソソーム内遊離鉄が細胞全体へと漏出していた。また、Cathepsin B阻害剤はフェロトーシスを抑制しなかったことから、Cathepsin Bの漏出はフェロトーシス誘導に関与しないことが示された。さらに、リソソーム鉄拡散と一致して、LPO生成部位はリソソームから細胞全体へと変化していた。以上の結果より、リソソームからの鉄拡散により細胞全体のLPOが亢進することで、様々な細胞内部位で障害が生じ、細胞死へと至ることが示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究では、(1)フェロトーシス誘導の引き金となるLPO生成部位の可視化、(2)生成部位に着目した細胞死誘導機序の解明、(3)機序解明に基づく耐性メカニズムの解析、の3点を研究項目としている。昨年度までに、(1)フェロトーシス誘導の引き金となるLPO生成部位の可視化に成功しており、本年度は、(2)生成部位に着目した細胞死誘導機序の解析を中心に進めた。そして、リソソーム内LPOがリソソーム膜障害を引き起こすことで、遊離鉄が細胞全体へと拡散することを見出した。さらに、鉄拡散後には細胞全体でLPOが亢進し、最終的に様々な細胞内部位で障害が生じ細胞死へと至ることを明らかにした。これらの研究成果は計画通りの結果を示しており、経過は順調である。

Strategy for Future Research Activity

本年度までに、リソソームで生じるLPOがフェロトーシス誘導の起点であり、リソソーム膜障害を介した遊離鉄拡散が細胞全体のLPOを亢進することで、細胞死へと至ることを明らかにした。そこで来年度は、(3)機序解明に基づく耐性メカニズムの解析を重点的に進める。まず、フェロトーシス耐性細胞において、フェロトーシス誘導剤処理時にリソソーム内LPOやリソソーム膜障害が生じるのかを各種プローブを用いて評価する。その後、リソソームLPOやリソソーム膜障害の発生を促進する薬剤を処理することで、耐性細胞でフェロトーシスを誘導可能になるか解析する。

Report

(2 results)
  • 2023 Research-status Report
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (3 results)

All 2024 2023 2022

All Journal Article (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Peer Reviewed: 1 results,  Open Access: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Inhibition of 7-dehydrocholesterol reductase prevents hepatic ferroptosis under an active state of sterol synthesis2024

    • Author(s)
      Yamada N, Karasawa T, Ito J, Yamamuro D, Morimoto K, Nakamura T, Komada T, Baatarjav C, Saimoto Y, Jinnouchi Y, Watanabe K, Miura K, Yahagi N, Nakagawa K, Matsumura T, Yamada KI, Ishibashi S, Sata N, Conrad M, Takahashi M
    • Journal Title

      Nature Communications

      Volume: 15 Issue: 1 Pages: 2195-2195

    • DOI

      10.1038/s41467-024-46386-6

    • Related Report
      2023 Research-status Report
    • Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
  • [Presentation] リソソームの脂質過酸化反応が フェロトーシス誘導の引き金になる2023

    • Author(s)
      斎元祐真、日下部大樹、森本和志、松岡悠太、唐澤悟、平山祐、山田健一
    • Organizer
      第22回次世代を担う若手のための ファーマ・バイオフォーラム2023
    • Related Report
      2023 Research-status Report
  • [Presentation] リソソームにおける脂質過酸化反応がフェロトーシス誘導を亢進する2022

    • Author(s)
      斎元祐真、森本和志、日下部大樹、松岡悠太、唐澤悟、山田健一
    • Organizer
      第95回日本生化学会大会
    • Related Report
      2022 Annual Research Report

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Published: 2022-04-28   Modified: 2024-12-25  

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