Project/Area Number |
22KJ2496
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Project/Area Number (Other) |
22J40019 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 62010:Life, health and medical informatics-related
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
飯田 緑 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 准教授
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 相乗効果予測 / インタラクトーム / トランスクリプトーム / マルチオミックス |
Outline of Research at the Start |
本研究では、がんなどさまざまな疾患を対象に、タンパク質間相互作用ネットワークと遺伝子発現情報といった生命情報を用いて、有効かつ副作用の少ない薬剤の組み合わせを予測する。これにより、新しい多剤併用療法の開発に必要な臨床試験を大幅に削減し、薬剤の開発を低コスト化・迅速化できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、ゲノム(Genome)、トランスクリプトーム(Transcriptome)、インタラクトーム(Interactome)などのオミックスデータを統合し、相乗効果のある薬剤の組み合わせを予測する計算技術を開発することを目的としています。本研究は、項目(1) 「タンパク質間相互作用ネットワーク」を使った予測手法の開発、項目(2) 「疾患特異的な遺伝子発現情報」を組み合わせた予測手法の開発、項目(3) 副作用予測への拡張の3つの項目に従って研究を実施しています。本年では、項目(1)および、項目(2)について実施しました。 具体的には、ヒトインタラクトームの情報をHuRIなど6つのデータベースから統合することで、包括的なタンパク質―タンパク質相互作用データを構築しました。このデータをもとに、ヒトの網羅的なインタラクトームを再現しました。また、白血病や大腸がんの患者さんの疾患特異的な遺伝子発現情報をCREEDSデータベースから、病因遺伝子の情報をOMIMなどのデータベースから取得しました。薬剤応答遺伝子に関する情報はLINCSから取得しました。 次に、疾患と薬剤のインタラクトーム上での距離関係や転写相関関係を計算し、ある2つの薬剤ががんなどの疾患に対して相乗効果を示すかどうかを予測しました。項目(2)で開発したマルチオミックス手法は、項目(1)で開発した薬剤の組み合わせ予測手法に比べ、精度の高い薬剤の組み合わせ予測を可能にしました。 提案手法のアルゴリズムやその解析結果を論文にまとめ、システムバイオロジー分野のトップジャーナルであるmolecular systems biology誌に投稿しました。さらに、第49回日本毒性学会、情報計算化学生物学会(CBI学会)2022年大会で口頭発表を行いました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、2023年度の中ごろまでに項目(2)までを完了する予定でした。本年度は、項目(1)および項目(2)までを完了することができました。項目(3)に関してもすでに、データの準備を実施しています。以上の理由で、当初の計画以上に進展していると判断しています。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、項目1・2で開発した予測手法を副作用予測に応用する予定です。はじめに項目1の手法を応用してインタラクトーム情報を用いた、副作用の予測手法を開発します。次に項目2で開発したマルチオミックス手法を用いて、予測精度の向上を試みます。副作用のデータは、公開データベース(DDInterなど)や日本の医薬品副作用データベース(JADER)から取得する予定です。副作用の症状に関与する遺伝子のデータは、CTDデータベースなどから取得します。対象とする薬剤をFDAに登録されているすべての薬剤にしてしまうと、組合せ爆発により、計算量が膨大となってしまいます。これには、対象とする薬剤または副作用を限定することで対応することを予定しています。
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