Project/Area Number |
22KJ2508
|
Project/Area Number (Other) |
21J20487 (2021-2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 26020:Inorganic materials and properties-related
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
愼改 豪 熊本大学, 自然科学教育部, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2023: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2022: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2021: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Keywords | 半導体ガスセンサ / ZnOナノロッド / Pt担持ZnOナノ結晶 / DRIFTS測定 / DFT計算 / Operando分光測定 / 半導体式ガスセンサ / ガス応答メカニズム / ZnOナノワイヤ / ガスセンサ / 酸化亜鉛 / ナノ結晶 / ナノロッド |
Outline of Research at the Start |
これまで、半導体ガスセンサのガス応答メカニズムを報告した論文は多数発表されているが、微視的な表面化学についての理解は未だに不鮮明な点が多い。また、半導体ガスセンサにおける課題として、ガス選択性の向上や作動温度の低温化が挙げられる。本研究では典型的な半導体ガスセンサ材料である酸化亜鉛(ZnO)ベースの材料を作製し、ガス応答特性の向上及び、種々のオペランド測定を用いてそのガス応答メカニズムを明らかにする。さらに、資源的に制限のないカーボンからなるナノ材料(GOナノシート)と複合化させることで、高感度な室温作動型ガスセンサの開発を目的とする。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はまず、ZnOナノロッドのエタノール検知特性を明らかにすることを目的として、種々の実験を行った。ZnOナノロッドのHAADF-STEM像より、ZnOナノロッドの主結晶面(主露出面)がm面(10-10)であることが明らかになった。また、吸着測定およびTPD測定の結果より、ZnOナノロッドとエタノールの親和性が、市販のZnOナノ結晶よりも高いことが示唆された。ガスセンシング測定の結果、ZnOナノロッドが市販のZnOナノ結晶と比較して、エタノールとアセトンに対して約2倍のセンサ応答を示した。In-situ DRIFTS測定結果より、エタノールの酢酸種への変換および吸着が、ZnOを用いたエタノール検出において重要な要素であることが示唆された。さらに、検出された各種吸着物がZnOの電気的特性に与える影響を、DFT計算を用いて調査した。その結果、アセトアルデヒドおよび酢酸種の生成および吸着が、ZnOの導電率を低下(センサ応答を向上)させる要因であることが明らかになった。本結果をまとめて論文投稿を行った。 次に、Pt担持ZnOナノ結晶のガス検知におけるPtと酸素種の影響を精査するため、N2中における各種Operando測定を実施した。これまで、半導体ガスセンサのガス検知において、材料表面の吸着酸素の消費が重要であるとされてきた。しかし、N2中におけるOperando DRIFTS測定の結果より、ZnOの格子酸素の消費が示唆された。材料の還元(格子酸素の消費)はPtの担持量が多いほど促進され、格子酸素の消費がZnOのガス検知において重要な要素であることが示唆された。さらに、エタノール燃焼の際の中間生成物であるアセトアルデヒドや水素も、ZnOの導電率の低下に寄与していることが明らかになった。
|