RNA高次構造を標的とした多系統萎縮症の病態解明と創薬研究
Project/Area Number |
22KJ2516
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Project/Area Number (Other) |
22J00687 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 47040:Pharmacology-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
松尾 和哉 熊本大学, 発生医学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | αシヌクレイン / RNA高次構造 / オリゴデンドロサイト / ミエリン / 液ー液相分離 |
Outline of Research at the Start |
多系統萎縮症はパーキンソン病と同様にαシヌクレインが異常凝集する神経変性疾患であるが、神経細胞に加えてオリゴデンドロサイトにおけるαシヌクレインの凝集および脱髄が見られる。オリゴデンドロサイトは神経軸索に対し分子クラウディングな多層構造「ミエリン」を形成する。これまで研究代表者は、RNA高次構造の一つであるRNAグアニン四重鎖が分子クラウディング環境においてαシヌクレインと共凝集することを見出している。本研究では、新規MSA病態メカニズムとして「ミエリンを介したαシヌクレイン/ RNAグアニン四重鎖の共凝集および神経細胞‐オリゴデンドロサイト間伝播」の提唱と創薬を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病や多系統萎縮症はαシヌクレインが異常凝集する神経変性疾患であり、神経細胞やオリゴデンドロサイトにおけるαシヌクレインの凝集が見られる。これまで研究代表者は、RNA高次構造の一つであるRNAグアニン四重鎖が分子クラウディング環境においてαシヌクレインと共凝集することを見出している。本研究では、αシヌクレイン/ RNAグアニン四重鎖の共凝集および細胞間伝播の提唱と創薬を目指す。 本年度は、1)昨年度より試みていた機能性のマウス由来オリゴデンドロサイトの初代培養法の習得を継続し、機能解析までは至らなかったが高純度なオリゴデンドロサイトの培養に成功した。2) 昨年度構築したαシヌクレイン凝集に関する新たなin vivoモデルを行動学的、組織化学的に解析し、外来性にαシヌクレインを感染させることなくパーキンソン症状と神経変性をきたすことを明らかにした。本モデルにおいてαシヌクレイン凝集の起点となるRNA高次構造がグアニン四重鎖であること、従来の外来性αシヌクレイン感染モデルと同様に、パーキンソン症状や神経変性は内在性αシヌクレインの発現に依存して生じることを明らかにした。3) RNAグアニン四重鎖構造を標的とした化合物の薬効を評価し、αシヌクレインの凝集とパーキンソン症状を抑制することを見出した。4) これまでin vitroで解析を行ってきたオリゴデンドロサイト構成タンパク質の新たな生理機能を見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
機能性オリゴデンドロサイトの培養については進捗はあったものの当初の予定までは至らなかった。一方、その他のin vivo解析、薬効解析などは予定以上に進んており、すでに研究成果を公開している(Matsuo et al., biorXiv, 2023)。また、オリゴデンドロサイト構成タンパク質に関し、これまで報告が無い新規の生理機能を発見した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に公開した研究成果はすでに国際科学誌による査読を受け、現在追加実験、解析を行っており、次年度での成果発表を目指す。また、新たに見出したオリゴデンドロサイトの生理機能解析を進めることで、疾患発症のメカニズム解明を目指す。
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Report
(2 results)
Research Products
(9 results)