Project/Area Number |
22KJ2517
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Project/Area Number (Other) |
22J10532 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
井上 大輔 熊本大学, 医学教育部, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 腎臓オルガノイド / 樹状分岐構造 / ヒト |
Outline of Research at the Start |
尿産生機能をもつ腎臓オルガノイドは、慢性腎臓病に対する新規治療法の基盤となる。腎臓では、尿産生の基本単位であるネフロンが規則正しく並び、樹状分岐する集合管と接続する。この樹状分岐構造によって尿が集約され、尿管へと排泄される。したがって、機能する腎臓オルガノイドには、この構造の再現が不可欠である。 本研究では、樹状分岐構造をもつヒト腎臓オルガノイドの作製を目指す。マウスとヒトの腎臓前駆細胞を組み合わせたキメラ腎臓オルガノイドを作製し、これを評価系としてヒト前駆細胞の誘導を最適化することで、樹状分岐構造をもつヒト腎臓オルガノイドを創出する。
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Outline of Annual Research Achievements |
末期腎不全患者の治療法は透析あるいは腎臓移植に限られ、再生医療による腎代替療法に対する期待が高まっている。 本研究プロジェクトの目的は、樹状分岐という高次構造を備えた腎臓オルガノイドをヒトiPSC細胞から樹立することである。これによって、ネフロンという機能単位で産生された尿が集合管に流れこみ、尿管へ注ぐという機能を付与するための基盤構造となる。これまでネフロン前駆細胞、尿管芽、間質前駆細胞という3つの前駆細胞をそれぞれ誘導し、組み合わせることでオルガノイド作製を目指してきた。マウスでは作製に成功していたものの、ヒトでは依然成功していなかった。 2022年度は、前者2つの前駆細胞に改良を加えることで、scRNAseq解析でin vivoの細胞に相当する前駆細胞を誘導することに成功していた。その際マウスとの共培養系を用いることで、誘導された前駆細胞のコンピテンスを適宜評価した。また、それら2つのヒト前駆細胞を組み合わせることで、cap mesenchymeという発生上重要な構造を再現することに成功した。該当年度 (2023年度) は、これら2つの前駆細胞を誘導する際の培地組成に注目し、2022年度の誘導前駆細胞を更に改善し、培養条件の改善にも成功した。他研究者により間質前駆細胞の誘導も順調に進んでおり、3者を共培養することで樹状分岐構造をもつ腎臓オルガノイドの作製も成功に近づいている。2024年度以降も引き続き改善を続け、目標達成を目指す予定である。
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