アルツハイマー病のアポリポプロテインE機能を解析する新規ミクログリアモデルの作出
Project/Area Number |
22KJ2686
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Project/Area Number (Other) |
22J11065 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 51030:Pathophysiologic neuroscience-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
村上 玲 慶應義塾大学, 医学研究科(信濃町), 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | APOE E4 / APOE E3 Christchurch / iPS細胞 / アストロサイト / ニューロン / 共培養 / スパイン / タウ / ミクログリア / APOE遺伝子 / 認知症 / アルツハイマー病 / ゲノム編集 |
Outline of Research at the Start |
高齢化社会にある日本で認知症の患者数は増え続けている。認知症の主な原因疾患はアルツハイマー病であり、アルツハイマー病には最大のリスク因子としてAPOE遺伝子のE4アリルが知られている。本研究はアルツハイマー病の発症・進行の抑制を目指して、APOE遺伝子E4アリルがアルツハイマー病の病態形成にどのような働きをするか解析できる実験モデルを作出することを目的としている。研究方法として、APOE遺伝子E4アリルのiPS細胞からミクログリアを誘導して機能を解析し、さらにマウスにAPOE遺伝子E4アリルのミクログリアを移植して、マウス生体内のミクログリアでのE4アリルの機能を解析することを計画している。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではAPOE遺伝子のE4型およびE3 Christchurch型の解析を実施した。またヒトiPS細胞由来のニューロンとアストロサイトの共培養系を新規に開発した。 iPS細胞由来ニューロンとアストロサイトの新規共培養系ではニューロンのシナプス数を増大させること、アストロサイトの複雑性を向上させること、プレシナプス・ポストシナプス・アストロサイトによる三者間シナプスを形成させることに成功した。 APOE E4の解析ではゲノム編集によってisogenic APOE E4 iPS細胞を作製し、APOE遺伝子の主な発現細胞であるアストロサイトに分化誘導した。APOE E4アストロサイトはマウス初代神経細胞と共培養することでAPOE E3アストロサイトでは観察されない初代神経細胞のスパインの減少を発見した。 APOE E3 Christchurchではゲノム編集によってisogenic APOE E3 Christchurch iPS細胞を作製し、アストロサイトへ誘導した。APOE E3 ChristchurchはPSEN1遺伝子変異を持つニューロンにおいてタウタンパク質の伝播を抑制することでアルツハイマー病の進行を抑制する可能性が既報により示唆されたため、本研究ではPSEN1遺伝子変異を持つニューロンを用いたタウタンパク質の伝播系を確立した。その後、APOE E3 ChristchurchアストロサイトをPSEN1遺伝子変異を持つニューロンと共培養し、タウの伝播に対するAPOE E3 Christchurchアストロサイトの効果を検証した結果、APOE E3 Christchurchアストロサイトはタウの伝播を抑制することを発見した。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)