An Anthropological Study of the Process of Constructing Panethnicity in the City: the Pan-Aboriginalism in Taiwan
Project/Area Number |
22KJ2698
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Project/Area Number (Other) |
22J12949 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 04030:Cultural anthropology and folklore-related
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
益田 喜和子 慶應義塾大学, 社会学研究科(三田), 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2023: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2022: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
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Keywords | 台湾原住民族 / 先住民 / 都市 / エスニシティ / 汎エスニシティ / 汎原住民意識 / 原住民族運動 / 民族衣装 |
Outline of Research at the Start |
台湾の先住民族による汎エスニシティは、1980年代の権利回復を求める原住民族運動を端緒に顕在化した。こうした異なる民族を「原住民族」としてまとめ上げる汎原住民意識は、既往研究において、運動における政治的戦略としての側面が強調され、その役割や機能が分析されてきた。一方、汎原住民意識の顕現や「都市原住民」の増加に伴い、現代の原住民諸民族間の関係や人々の帰属意識がいかに変化しているのかについては十分に明らかにされていない。本研究では、現代台湾の都市における汎原住民族規模の団体や異なる民族の共住関係に着目することを通じて、汎原住民意識が都市原住民の間でいかに共有・維持されているのかを明らかにしていく。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、台湾における1980年代の原住民族運動を端緒に顕在化した16の民族を「原住民族」として包括する「汎原住民意識」が、都市原住民間でいかに共有・維持されているのかを明らかにすることにある。 当初の研究計画にもとづいて、1)これまでの汎エスニシティに関する先行研究の整理および文献調査、2)台湾台中市の都市原住民集落内にある民族衣装製作工房を拠点に現地調査を行った。1)の調査では、1980年代の原住民族運動と汎原住民族意識の構築の関係を明らかにするために、その足がかりとして、運動で使用されていた原住民族歌謡の一つである「私たちは一つの家族である」を事例に、文献調査を行った。また当時運動を牽引していた成員の一人に対してインタビューを行い、この曲がなぜ運動において広く歌われるようになったのか、運動においてどのような歌われた方をしていたのか等について、当時の状況に関する情報を得ることができた。 2)の調査に関しては、前年度に引き続き台中市の都市原住民集落の一つであるA集落における「原郷集落のような」空間づくりに着目し、特定の民族に限らない大枠の原住民族文化を連想させるモノの配置と、それらのモノに関連づけられた活動の内容について、参与観察ならびにインタビュー調査を行った。 加えて2023年10月からは、都市原住民の人々が故郷の集落で開催される祭典に、どのように参与しているのかについて調査を始めた。具体的には、台東県達仁郷土坂村におけるパイワンの人々によって行われた五年祭(祖霊祭)での参与観察と聞き取り調査の実施である。2024年2月には、五年祭に参与したパイワンの男性を対象に補足のインタビュー調査を実施し、集落居住者と都市居住者との間で、祭典への参加の度合いや方法にどのような違いがあるのかについて分析を行った。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)