Project/Area Number |
22KJ2745
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Project/Area Number (Other) |
22J12632 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 52020:Neurology-related
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
山口 昂大 順天堂大学, 大学院医学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 孤発性パーキンソン病 / iPS細胞 / 層別化 / パーキンソン病 |
Outline of Research at the Start |
パーキンソン病(PD)は超高齢社会により更なる患者人口の増加が予想されるが、発症機序は完全には解明されておらず現在の治療は対症療法に留まっている。PDの9割以上を占める孤発性症例については臨床像が多様であり、治療反応性にもバラつきが存在するとされる。本研究では数百例の孤発性PD-iPS細胞ライブラリから複数の疾患表現型データを取得し、AI技術を活用することで孤発性PDを層別化することを試みる。臨床情報およびiPS細胞から得られた情報から孤発性PD症例を適切に分類する手法を確立することにより、新たな病態解明・疾患修飾薬の開発を中心とした治療法開発を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
パーキンソン病は中脳黒質のドパミン神経脱落による運動症状を主症状とするが、発症機序は完全には解明されておらず治療は対症療法にとどまっている。症例の9割以上を占める孤発例は患者の臨床経過が多様であり、その分子メカニズムにも多様性が存在すると考えられている。本研究はiPS細胞を用いて、孤発性症例を分類することにより新たな病態解明・疾患修飾薬の開発を中心とした治療法開発につなげることを目的としている。 前年度までに同定した52症例の患者由来ドパミン神経細胞における細胞表現型に基づく3つのクラスターについて、今年度はその背景要因の探索を進めた。細胞表現型や臨床情報いずれも単一のパラメータのみでは十分な説明因子とはいえず、複合的な背景要因の存在が示唆された。そこで、細胞表現型に限らず簡便に入手可能な末梢血採取時年齢や性別、身長、便秘の有無といった臨床データを複数用いてクラスター分類を予測する手法の開発を試みた。AUC 0.69-0.86の精度で各グループを再構成することに成功したが、各グループに対する特異的な病態との関連を示すことはできず、一般化されたデータだけでは病態と紐づいた孤発性PDの分類・予測は困難である可能性が示唆された。そこで、患者情報として一般採血所見や全エクソーム解析データといったより詳細なデータを統合することにより、孤発性PDの細胞表現型との関連を探索した。その結果、候補化合物として期待できるブロモクリプチンによる細胞脆弱性改善効果と血清筋酵素低下との関連を検出し、神経細胞内αシヌクレインの蓄積レベルと補体関連因子の一塩基多型の関連を同定することに成功した。それぞれ神経-骨格筋連関及び神経-免疫連関との関連が予測されることから、詳細な機序について検証するとともに、同定した患者情報が細胞表現型の予測サロゲートマーカーとなりうるか、その有用性を検討した。
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