Project/Area Number |
22KJ2774
|
Project/Area Number (Other) |
22J14694 (2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 38040:Bioorganic chemistry-related
|
Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
古屋 翔平 中央大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
|
Keywords | アゾメチンイリド / アミノ酸 / ピロリジン / 立体多様性 / 骨格多様性 / 不斉合成 / 1,3-双極子 / Michael付加反応 / 1,3-双極子環化付加反応 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、単純なアミノ酸から容易に発生させることができるアゾメチンイリドを用いて、これまで合成が困難であったかさ高いアミノ酸や複数の不斉点を有する複雑な生物活性分子を立体選択的かつ確実に合成できる体系的な方法論の開発を行う。また、複数の立体異性体を自在に作り分ける立体多様性合成を実現する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
アゾメチンイリドと電子不足アルケンとの不斉(3+2)環化付加反応によるピロリジン誘導体の不斉合成において,通常得られる2,5-cis付加体と形成困難な2,5-trans付加体とを効率的に作り分ける手法の開発を行った.その結果,電子不足オレフィンの反応性の違いを利用することで,2,5-cis/trans体の立体多様性合成が可能であることを見出した.具体的に,不飽和ケトンを用いる触媒的不斉(3+2)環化付加反応はよく知られている2,5-cis体をエナンチオ選択的に与えるのに対し,イリデン-イソオキサゾロンを用いる環化付加反応と続く還元反応は対応するピロリジン誘導体の2,5-trans体を高いエナンチオ選択性で与えた.続いて,このような稀な立体選択性が発現した要因をDFT計算を用いて解析したところ,2,5-trans体を与える場合は熱力学的に安定な中間体を経由していることが示唆された. また,アゾメチンイリドを用いる分子変換において,共通の中間体から多彩な骨格を自在に作り分ける骨格多様性合成法の開発を行った.具体的に,ピロリンエステルからニトロ酢酸アリルへの不斉付加脱離反応を検討したところ,独自の銀錯体触媒を用いた場合,活性オレフィンを有する付加体を立体選択的に与えることを見出した.次に,本生成物を共通中間体とする分子変換法の開発を行ったところ,それぞれ適切な還元剤を作用させることで,イジジン骨格や環員数の異なる二種類のスピロラクタム骨格などの多彩な環状構造へと容易に変換できることが明らかになった. 以上の通り,単純なアミノ酸から発生するアゾメチンイリド活性種を利用した分子変換において,2,5-cis/trans置換ピロリジンの新たな立体多様性合成法と多彩な骨格へと効率的に誘導する骨格多様性合成法の開発を達成した.
|