Project/Area Number |
22KJ2776
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Project/Area Number (Other) |
22J01231 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 04010:Geography-related
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
太田 凌嘉 中央大学, 理工学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 宇宙線生成核種 / 活断層 / 河成段丘 / 土砂生産 / 越美山地 / 巨摩山地 / 阿武隈山地 / 変動地形 / テフロクロノロジー |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では,岩石・土砂中の10Be濃度分析とそれらの年代情報を突き合わせることで山地流域の土砂流出履歴を復元し,調査地近傍の変動地形やトレンチ調査に基づく評価と照合することで 地震活動と土砂流出の関係を検討する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,東北日本(阿武隈山地,津軽山地,三陸海岸山地)と中部日本(北アルプス・立山,越美山地)で現地調査を行い,流域斜面の削剥過程を定量し,地形の発達履歴を復元するための岩石・堆積物試料の採取を行った.それぞれの調査地で採取した試料中の石英粒子に含まれる宇宙線生成核種であるBe-10を分析するために中央大学と京都大学防災研究所で試料の処理を行い,東京大学の実験施設で加速器質量分析をで実施した.阿武隈山地では二ッ箭断層・夏井川流域の調査に新規着手し,流域の削剥速度が活断層近傍ほど大きく,これまで河成段丘や海成段丘から推定されてきた隆起速度と対応していることが明らかにしつつある.越美山地では,造岩鉱物中および砕屑物中の地表生成宇宙線生成核種10Beを用いた年代測定を通じて地形形成の年代観を更新しつつある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2023年6月には,福島県いわき市・湯ノ岳断層近傍の河川地形に関する論文が国際誌Journal of Geophysical Research-Earth Surfaceに受理された.また,2022年度に山梨県・巨摩山地で実施した調査・分析の成果は,和文誌・第四紀研究に投稿(2024年4月時点で査読審査中)した.今年度に得られた調査成果については共同研究者とともに学会で公表し,論文投稿に向けて準備を始めているところである.
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Strategy for Future Research Activity |
試料の宇宙線生成核種分析を本年度も継続して行う.阿武隈山地と越美山地への地形・地質踏査と試料の採取は継続して実施し,試料の物理化学処理は中央大学,京都大学そして東京大学の実験室を利用して行う.また,宇宙線生成核種分析により年代と削剥のデータを蓄積するとともに,これまでに得られているデータベースを用いて流域斜面の削剥を制御している要因を抽出することで地殻変動に対する河川-斜面系の応答について検討を進めてゆく.得られた成果は,順次学会発表や論文投稿などにより公表する.
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