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グリア細胞-乳がん細胞間相互作用に着目したがん増殖機構の解明

Research Project

Project/Area Number 22KJ2943
Project/Area Number (Other) 22J13644 (2022)
Research Category

Grant-in-Aid for JSPS Fellows

Allocation TypeMulti-year Fund (2023)
Single-year Grants (2022)
Section国内
Review Section Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
Research InstitutionWaseda University

Principal Investigator

黒岩 由佳  早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2023-03-08 – 2024-03-31
Project Status Completed (Fiscal Year 2023)
Budget Amount *help
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2023: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2022: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Keywords乳がん / 脳転移 / 遺伝子発現解析 / グリア細胞
Outline of Research at the Start

乳がんは比較的予後良好ながんであるが、脳へ転移すると生存率は著しく低下する。一般に、脳転移と診断される頃には既にがん細胞が脳で顕著に増殖している。そのため、本研究では治療への応用を見据え、がん細胞が脳へ転移する過程ではなく、脳へ転移した後の増殖機構に着目した。これまでに多数の乳がん細胞株の脳での増殖能を評価し、脳における増殖能が乳がんのドライバーであるHER2発現量には相関しないことを見出した。一方で、がん細胞はグリア細胞を足場として接着しながら増殖することが明らかになった。以上の結果を踏まえ、グリア細胞-乳がん細胞間相互作用を解析することで、脳におけるがん増殖機構を解明することを目指す。

Outline of Annual Research Achievements

乳がんは予後良好ながん種であるが、脳へ転移した場合は予後不良となる。一般に、脳転移の診断時には既にがん細胞が脳で顕著な増殖を遂げている。このことから、我々は脳へ転移した後のがん増殖機構を解明することが脳転移の治療法開発に重要だと考え、脳局所での腫瘍増殖に着目した研究を行ってきた。これまでに、9種類の乳がん細胞株をマウスの脳組織中へ移植することにより脳での増殖能を比較評価し、特に増殖が顕著な2株を同定した。また、移植前(in vitro)の遺伝子発現解析から、これらの細胞株で特徴的に発現する遺伝子群を特定した(Kuroiwa et al., 2020)。このうち、患者の予後との相関性が認められた一部の遺伝子についてはノックダウンにより脳での増殖への寄与を評価したが、増殖への影響は認められなかった。この結果を踏まえ、我々はがん細胞の遺伝子発現がin vitroとin vivoで異なる可能性を想定した。そこで2023年度は、実際の脳微小環境(in vivo)で増殖に寄与する遺伝子の同定を目指し、がん細胞を移植した脳または乳腺全体からRNAを回収し、がん細胞(ヒト遺伝子)と移植先組織(マウス遺伝子)の遺伝子発現を分けて解析した。その結果、脳で増殖中のがん細胞では、乳腺で増殖中のがん細胞に比べてグリア細胞発生に関与する遺伝子が発現上昇し、インターフェロンシグナルに関与する遺伝子が発現低下していた。また、がん細胞を移植した脳組織では、がん細胞を移植していない脳組織に比べて免疫系プロセスの負の制御に関する遺伝子が発現低下していた。さらに、脳切片の免疫染色から、腫瘍周囲にはアストロサイトおよびミクログリアが集積することが明らかになった。これは、がん細胞がグリア細胞との相互作用の下、免疫関連シグナルを変化させることにより増殖することを示唆する結果である。以上をまとめ、現在論文執筆中である。

Report

(2 results)
  • 2023 Annual Research Report
  • 2022 Annual Research Report
  • Research Products

    (3 results)

All 2024 2023 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Analysis of the responsiveness to antiandrogens in multiple breast cancer cell lines2024

    • Author(s)
      Yuka Kuroiwa, Kagenori Ito, Jun Nakayama, Kentaro Semba, Yusuke Yamamoto
    • Journal Title

      Genes to Cells

      Volume: 29 Issue: 4 Pages: 301-315

    • DOI

      10.1111/gtc.13105

    • Related Report
      2023 Annual Research Report
    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 抗アンドロゲン薬エンザルタミドによるアンドロゲン受容体非依存的な乳がん増殖阻害現象2023

    • Author(s)
      黒岩由佳、中山淳、仙波憲太郎、山本雄介
    • Organizer
      第75回日本細胞生物学会大会
    • Related Report
      2023 Annual Research Report
  • [Presentation] Analysis of the androgen responsiveness in breast cancer2022

    • Author(s)
      黒岩由佳、伊藤景紀、中山淳、仙波憲太郎、山本雄介
    • Organizer
      第81回日本癌学会学術総会
    • Related Report
      2022 Annual Research Report

URL: 

Published: 2022-04-28   Modified: 2024-12-25  

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