Project/Area Number |
22KJ2944
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Project/Area Number (Other) |
22J13665 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 20020:Robotics and intelligent system-related
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
佐藤 峻 早稲田大学, 理工学術院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 液体金属 / ストレッチャブルエレクトロニクス / フレキシブルエレクトロニクス / ガリンスタン / 接触抵抗 / 伸縮耐性 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は液体金属を素子実装に用い,液体金属の接触抵抗要因を解明することで,高伸縮・高性能な伸縮電子デバイスを実現することである.液体金属は表面張力が高く表面に酸化皮膜を形成しやすいため,接触抵抗が高い場合がある.そのため,液体金属の濡れ性および酸化被膜厚さに着目し,金属材料といった接触条件に対する接触角と接触抵抗および酸化皮膜厚さの計測を行うことにより,接触抵抗要因を解明するとともに,低接触抵抗が得られる条件を探索する.さらに,解明した要因に基づき,液体金属実装による伸縮電子デバイスを作製し,高伸縮・高性能を実証する.
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,液体金属を金属配線と硬い電子素子間の電気的接続材として用いるという新たな着眼の課題に対して,接触抵抗の新規な計測手法の構築による現象解明から,高い伸縮性と高い性能を兼ね備えた電子デバイスの構成法の提案まで行った.従来伸縮配線やセンサとして注目を集めていた液体金属が,「電気的接続材」という異なる用途において電気的・機械的に大きな利点を有することを示した点が秀逸である.またその性能指標となる接触抵抗の計測手法でも,従来の教科書的な方法では計測できないことから新規の手法を構築した点も秀逸である.本研究における代表的な研究成果を以下に示す. (1) 液体金属の接触抵抗評価: 従来,半導体と金属配線間などの接触抵抗計測には接触抵抗計測方法(TLM)を用いるのがJISやISOにも示されている教科書的な手法であるが,液体金属と金属配線間といった共に導電率の高い材料間の接触抵抗計測には適用できないことを示し,電流密度分布や電流印加箇所の考慮により計測可能とする新たな計測手法を構築した.本手法により,液体金属表面の酸化膜の物理的破壊や経時的な合金化によって接触抵抗が1/10に変化することを明らかにした. (2) 液体金属実装の伸縮耐性実証: 現状では,伸縮変形可能な電子デバイスをすべて有機材料や液体金属などの伸縮性材料で構成すると性能が劣るため,無機材料でできた硬く高性能な素子と伸縮配線を組み合わせることが有効である.一方で,デバイスの伸縮時に素子と伸縮配線の電気的接合部が破断するため,電気的接合部に液体金属を用いることを発案した.その結果,単に液体金属が伸びるという利点だけでなく,液体金属実装によって伸縮配線の性能を引き出せることを明らかにし,高伸縮(>200%)な電子デバイスを実現した.
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