Project/Area Number |
22KJ2984
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Project/Area Number (Other) |
22J01585 (2022)
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 01030:Religious studies-related
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Research Institution | The University of Tokyo (2023) Nagoya University of Foreign Studies (2022) |
Principal Investigator |
村山 木乃実 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥5,200,000 (Direct Cost: ¥4,000,000、Indirect Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | イラン / イスラーム / スーフィズム / 聖典解釈 / 現代思想 / ペルシア文学 / シーア派 / 神秘主義 / イスラーム神秘主義 / 現代イラン / 古典詩 / 現代知識人 |
Outline of Research at the Start |
本研究は宗教学の観点から、現代イラン思想分野の「宗教的知識人」ソルーシュのコーラン解釈を検討するものである。ソルーシュは、コーランをムハンマドによって作られたものだとみなす、イスラムの根幹を揺るがすようなコーラン解釈を提示したことで知られている。本研究は、そのような彼のコーラン解釈を可能にしたのが、彼のペルシア古典詩解釈を通じた神秘主義理解であることを明らかにする。また、従来の現代イラン思想研究上重要視されてこなかった「宗教的知識人」の思想に着目することで、イスラム思想の多様性を提示することも、本研究は目指している。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、本研究は、コーランをムハンマドによって作られたものだとみなす、イスラムの根幹を揺るがすようなソルーシュのコーラン解釈が、彼のペルシア古典詩解釈を通じた神秘主義理解によって可能になったことを明らかにし、イスラム思想の多様性を提示することを目的としている。 4月には、イラン出身の監督による映画『聖地には蜘蛛が巣を張る』の公開にあわせて、イランを研究している立場からインタビューを受けた。また、6月に、博士論文の内容についての一般向け講演を行った。これらの活動は、アウトリーチ活動の一環として数えることができる。9月は宗教学会で「現代イスラム思想における夢解釈」というテーマで、現在取り組んでいる研究の進捗発表を行った。11月には、東京ジャーミイで開催された研究会での発表を行ったほか、携わっている研究プロジェクト、龍谷大学「国際社会文化研究所指定研究『異文化理解と多文化共生』講演会」の講演会で「ルーミーの作品にみる仏教」というテーマで発表も行った。加えてこの講演会にあわせてトルコから来日されたアリー・テミーゼル教授への発表へのコメントも行った。1月にはイスラーム・ジェンダー学科研 第5回若手研究報告会にて「アブドゥルキャリーム・ソルーシュの女性をめぐる言説の変遷」というテーマで発表を行った。2月には、アメリカに2週間弱滞在し、ソルーシュへのインタビューと、カルフォルニア州におけるイランのシーア派コミュニティの調査を行った。3月にはイスラーム映画祭で、アウトリーチ活動の一環として、イラン映画へのコメントと解説を行った。 これらの業績と並行して、博論をもとにした書籍の出版と、ソルーシュの主著の翻訳、講演の書き起こしを進めることができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初の計画では、2023年度はソルーシュへインタビューを行う予定だった。しかし、実際はインタビューのほかカルフォルニア州におけるイランのシーア派コミュニティの調査も行うことができた。加えて、研究発表3回とコメント1回、アウトリーチ活動を3回もできた経験にもとづき、研究にたいする新たな知見も得られた。これらを考慮すれば、当初の計画以上に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度の研究計画については、予定通り進める。具体的には、まず、著作分析とソルーシュとの議論を踏まえ、研究をまとめる。研究成果は、まずこれまでの研究成果を投稿論文としてまとめる。投稿予定先は日本宗教学会の査読付国際専門誌Religious Studies in Japanを予定している。これらの作業と平行しながら、翻訳『預言者の経験と拡大』の出版を目指す。
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