Project/Area Number |
22KJ3193
|
Project/Area Number (Other) |
21J01196 (2021-2022)
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Multi-year Fund (2023) Single-year Grants (2021-2022) |
Section | 国内 |
Review Section |
Basic Section 17050:Biogeosciences-related
|
Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
森 郁晃 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 超先鋭研究開発部門(高知コア研究所), 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2023-03-08 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | 海底下生命圏 / 極限環境 / 炭素循環 / 生命生息限界 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、海底下生命圏の炭素循環に着目し、微生物を介して進行する炭素循環の全体像のモデル化を試みる。分子生物学的手法により海底下の炭素循環に寄与する微生物群の量と分布を明らかにし、さらに微生物代謝を規制すると予測される圧力と温度を忠実に再現した微生物代謝速度の測定実験を実施する。この観察により温度と圧力が上昇する地下深部で起きる炭素化合物の合成・分解過程(炭酸固定、メタン生成等)の総量推定およびその過程のモデル化を試みる。さらに、既に明らかとなっている海洋や陸域での炭素循環モデルとも組み合わせ、地球全体での炭素循環モデルとの統合を試みる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は海底下炭素循環における微生物の役割解明を目標とし、バイオリアクターを用いた高温高圧条件下での培養実験によって、海底下高温高圧環境中の微生物の活性条件・代謝速度の測定を試みる。本年度は、バイオリアクターの性能検証および圧力変化に対する微生物細胞の増殖効率の変動検証を目的として、嫌気性超好熱菌2株(pyrococcus horikoshii, phycococcus yayanosii)の培養実験を行い、植菌後2時間間隔での連続観測を34時間実施した。P.Horikoshi とP.yayanosii共に高温高圧条件に設定したバイオリアクター内で、増殖することが確認された。また、植菌時の圧力変化がもたらす培養初期の増殖過程への影響を検討するため、(i) 常圧培養後に常圧条件下へ、(ii) 常圧培養後に高圧条件下へ、(iii) 高圧培養後に高圧条件下への3つの植菌条件に分けてP.Horikoshiを植菌した。その結果、常圧条件での培養に比べ、高圧条件での培養は対数的増殖が開始するまでに要する時間が長期化する傾向が確認された。また、(iii) 高圧培養後に高圧条件下に比べ、(ii) 常圧培養後に高圧条件下に植菌した系で増殖速度の低下が観測され、植菌時の圧力増加が培養過程へ影響することが示された。さらにバイオリアクターの環境試料への適応のため、培養容器の改善とテストを行い、堆積物試料の培養実験を開始している。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
高圧培養について、バイオリアクターを用いて純粋菌株の培養時における圧力変化について検証することができた。さらに培養容器について堆積物試料など固形の試料を培養可能にし、実際に培養が可能か検証した。今後、掘削試料を用いた高温高圧培養実験を継続的に実施する環境を構築できた。
|
Strategy for Future Research Activity |
バイオリアクターを用いた実験環境を構築できたため、海底下の高温高圧環境での炭素循環の解明に向けて、掘削試料の高温高圧培養実験を継続的に実施する。
|