Cross-disciplinary fusion of singular phenomena by singularity theory
Project/Area Number |
22KK0034
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 11:Algebra, geometry, and related fields
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
佐治 健太郎 神戸大学, 理学研究科, 教授 (70451432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺本 圭佑 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 助教 (10830002)
高橋 雅朋 室蘭工業大学, 大学院工学研究科, 教授 (80431302)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥19,890,000 (Direct Cost: ¥15,300,000、Indirect Cost: ¥4,590,000)
Fiscal Year 2027: ¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2026: ¥3,770,000 (Direct Cost: ¥2,900,000、Indirect Cost: ¥870,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2024: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,380,000 (Direct Cost: ¥2,600,000、Indirect Cost: ¥780,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 特異点 / 波面 / 漸近線 / 特性線 / ダルブー枠 / 可展面 / 曲率 / 特異点判定法 / 特異性 |
Outline of Research at the Start |
数学内外の様々な分野に現れる特異点や特異的な現象、既存の理論の適用限界などを、ある種の微分可能写像の特異点ととらえる研究が大きな成果を上げている。本研究課題はこれらやこれらに限らない様々な分野に現れる特異性を写像の特異点ととらえ、特異点の判定法を作って特異点の条件を具体的に記述することにより各特異点の類似性と相違性や特異性の条件の間の関係を調べ、異なる分野同士の融合やこれまでになかった応用の開拓を目指すものである。
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Outline of Annual Research Achievements |
海外渡航ができなかったので個別に研究を行い、これまでの共同研究の内容を深める研究を行った。与えられた曲率をもつ回転面の構成問題に対して、法曲率の問題だけ未解決であったが解くべき微分方程式を簡単にすることができた。解決にはまだ程遠いと思われるが今後の共同研究で進展できると考えられる。表現公式から作られる極小曲面は余階数2の特異点しか持ち得ない。そのための条件や近くの自己交差の数や漸近線の振る舞い等は知られているが、フロンタルという性質を保ったまま特異点を変形した場合にどのような特異点が現れるかは知られていない。この場合に、フロンタルであることを用いて法平面の族をとりその変形を考えることにより、余階数2の特異点を持つ極小曲面の極小曲面とは限らない変形を構成した。これにより微小変形に現れる特異点の数を評価することができるようになった。この評価はスペインの研究者が得意としているため、今後の共同研究によって進展させる素地を作ることができた。曲面上の曲線のダルブー枠から作られる可展面に対して、いくつかの興味深い曲線を見つけた。この可展面の特異点を見ることにより、曲面上の曲線としての特異的な性質を明らかにできると思われる。この研究を行っているブラジルの研究者とこの研究を進展させられる準備が整ったと言える。半離散的な曲面を特異点論的見地から研究し、いくつかの新しいことがわかったと思われる。この研究は、今後ウィーンの研究者との研究討論によって進展させることができる。 また、特異点をもつモデル図形と、特異点を持つ曲面の接触を調べ、以前より退化した関数と同じ接触を持つ場合の特異点を持つ曲面の性質を明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
コロナ禍のために今年度は予定していた海外渡航が全くできず、予定していた外国人研究者との黒板を挟んでの直接討論が行えなかった。ただし、RIMS訪問滞在研究「特異点特別月間」および、MSJ-SI2022が行われ、外国人研究者が何人か来日した。限定された時間ではあったが来日した研究者とは必要な研究連絡を行った。また、オンラインでは幾度か研究連絡を行い、今後について意見交換して研究課題や問題意識の整理を行った。 また海外渡航のメンバーや日程等を相談し、直接討論をより充実させるための準備を行った。また 個人での研究に関してはこれまで通り行って進展させることができた。 これらにより、 余階数2の特異点を持つ極小曲面に関して、フロンタルであることを用いて法平面の族をとりその変形を考えることにより、余階数2の特異点を持つ極小曲面の極小曲面とは限らない変形を構成した。また、曲面上の曲線のダルブー枠から作られる可展面に対して、いくつかの興味深い曲線を見つけた。さらに、特異点をもつモデル図形と、特異点を持つ曲面の接触を調べ、以前より退化した関数と同じ接触を持つ場合の特異点を持つ曲面の性質を明らかにした。 このように個人での研究は適切に進展させられた。また、共同研究に関しては予定していた直接討論ができなくても推進できる部分にしぼって研究することにより、研究全体としてみると、当初の予定程度には研究を進展させることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き研究課題を達成するために国際共同研究を行う。まず特異点の分類と判定法の強化に取り組む。特異点の分類では分類対象の写像に応じた各種可換環の商環の生成元を見出すことが重要となる。判定法では同様に商環の生成元が重要であるが、商環の生成元の「座標不変な性質」を見極めることが重要である。分類は代表者・高橋が主に担当し、両者の議論とValenciaを訪問して当地の研究者と議論を行って推進する。判定法は代表者・寺本・大学院生が担当し、Sao Carlos, S. J. Rio Preto を訪問して議論を行う。 定義域の微分同相と像域の等長写像のみを用いた特異点の標準形や、像域の写像を考えている設定に即した写像に制限した特異点の標準形については代表者、寺本、大学院生が Valencia, S. J. Rio Pretoを訪問して情報収集を行い遂行する。枠付き曲線と曲面の理論や特異点をもつ曲面と Gauss 写像の特異点の関係については高橋、寺本がValencia, N. Floridaを訪問し、Oset Sinha, Dreibelbisらと議論して情報収集を行い遂行する。特異点論を応用できそうな研究課題である海流の淀み点(代表者、大学院生(Warsaw 訪問))、建築における建材の連結点 (高橋、大学院生(Vienna 訪問))、多次元の自由度をもつロボットが操作困難に陥るロボットの特異位置(佐治、中島(Sao Carlos 訪問))等の研究も行う。加えて、各訪問先で教室セミナーや議論のしやすい小研究集会を積極的に開催し、そこで生起した問題や共同研究も行い、新しい研究課題の創生も目指す。 2024, 11 月にはFortalezaで特異点論の大きな国際会議があるのでそこに研究分担者、研究協力者とともに出席してさらなる応用可能性について情報収集する。
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Report
(1 results)
Research Products
(11 results)