International Joint Research for the Construction of the Foundation of Critical Computational Systems as Non-Autonomous Dynamical Systems
Project/Area Number |
22KK0159
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 61:Human informatics and related fields
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
末谷 大道 大分大学, 理工学部, 教授 (40507167)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松木 俊貴 大分大学, 理工学部, 技術職員 (00915928)
高見 利也 大分大学, 理工学部, 教授 (10270472)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥20,020,000 (Direct Cost: ¥15,400,000、Indirect Cost: ¥4,620,000)
Fiscal Year 2025: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,490,000 (Direct Cost: ¥7,300,000、Indirect Cost: ¥2,190,000)
Fiscal Year 2023: ¥3,640,000 (Direct Cost: ¥2,800,000、Indirect Cost: ¥840,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
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Keywords | ランダム神経回路網 / カオス / リザバー・コンピューティング / 一般化同期 / 時系列予測 / ニューラルネットワーク / 非自励力学系 / 神経臨界性 / 実時間予測 |
Outline of Research at the Start |
ニューラルネットワークなどの学習システムは、外部入力により駆動されつつ自らも自律的なダイナミクスを持つ非自励力学系としての側面を持っています。本研究課題では、非自励力学系が示す固有の非線形現象の一つである一般化同期に着目し、優れた学習システムが持つ非線形ダイナミクスとしての特徴を明らかにすることを目指します。そして、理論的な研究で得られた結果を基に、Max Planck Institute for Dynamics and Self-Organizationと共同で効率的で高速なリザバーコンピューティングシステムを構築し、複雑な循環器系ダイナミクスを実時間で予測する問題に挑戦します。
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Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は以下の研究を行なった。 (1)有限サイズランダム神経回路網におけるカオスへの分岐の多様性:素子数が有限のランダム神経回路網では、素子数無限大の熱力学極限と異なり、カオスは連続した分岐によって生じることが指摘されている。そこで、多数のリターンプロットや分岐ダイヤグラムを詳細に観察することで、結合行列と初期条件の選択に依存して多くのカオスへのルートが存在することを確認した。さらに、その分岐の多様性が明確な統計的スケーリング則に従うことも明らかにした。また、トーラスのフラクタル化に伴うカオスへの遷移や、トーラスに閉じ込められたままカオス化する現象などこれまでに報告されていない現象も新たに発見した。これらの結果について、現在論文を纏めている。 (2)外部信号に誘導されるリザバー内のアトラクタ構造と時系列予測性能との関係:従来のリザバー・コンピューティングの研究では、いわゆるedge-of-chaosにおいて性能が最適化されると言われてきた。持続的な外部入力がある場合での条件付きLyapunov指数と時系列予測のパフォーマンスを比較した。その結果、いわゆるedge-of-chaosというよりも、外部信号のアトラクターと誘導されるアトラクタ構造に類似性がある際にパフォーマンスが最適化されることが示唆された。これらの結果については物理学会で報告した。 (3)脈波を簡易的に計測する装置の開発:本研究では、Max-Planck研究所と共同して大自由度力学系を用いた時系列モデルによる循環器系ダイナミクスのリアルタイム予測を目指している。実験データや数値シミュレーションデータはMax-Planck研で実施している研究データを利用するが、大分大学においてもLEDセンサーとArduinoを用いて簡易的に脈波をリアルタイム計測できる装置を開発した。 実際に時系列データを採取することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績でも述べたように、2022年度では論文として纏められる結果を得たため。また、第2テーマについても結果を蓄積し、論文として纏めるための準備が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
(1)については2023年度前期前半中に学術誌に投稿する。さらに本研究で新たに出てきた問題、特に高次元トーラスに埋め込まれたカオスの発生機構について新たに研究を始める。また、有限サイズのランダム神経回路網では多種多様な分岐ダイアグラムが現れるがそれらを分類・整理し、結合行列からダイレクトに予測するための機械学習アプローチを提案したいと考えている。 (2)については2023年度後期-2024年度前期に予定しているMax-Planck研究所での滞在中に、ホストであるUlrich Parlitz氏と共同研究を実施し、成果をまとめる。また、別研究で行なっていた脳波データを用いた個人特性の解析などに応用する。 (3)については、分担者である高見氏・松木氏と協力して長時間安定した時系列の計測・記録やリアルタム予測を行うための実験パラダイムの構築や計算プログラムの作成を進める。 また、高見氏が中心となってboidなど群れ運動を利用したリザバーコンピュータを提案し、その能力について検証する。
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Report
(1 results)
Research Products
(1 results)