Project/Area Number |
22KK0166
|
Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 63:Environmental analyses and evaluation and related fields
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
福士 圭介 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (90444207)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 嘉夫 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 教授 (10304396)
長谷部 徳子 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 教授 (60272944)
石野 咲子 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 助教 (70867431)
松木 篤 金沢大学, 環日本海域環境研究センター, 准教授 (90505728)
|
Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2025-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥20,150,000 (Direct Cost: ¥15,500,000、Indirect Cost: ¥4,650,000)
Fiscal Year 2024: ¥6,500,000 (Direct Cost: ¥5,000,000、Indirect Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2023: ¥7,280,000 (Direct Cost: ¥5,600,000、Indirect Cost: ¥1,680,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
|
Keywords | 重金属 / モンゴル南部乾燥地域 / 塩湖 / 黄砂 / モンゴル南部乾燥域 / 越境汚染 |
Outline of Research at the Start |
モンゴル南部に点在する湖沼群では、乾燥化に伴い有害重金属であるウランやヒ素が湖水中に濃集することが報告されている。このことは温暖化に伴い湖水の蒸発が進行し、将来的に、湖水に溶解していた重金属含有塩が広範に析出する可能性を示唆している。本地域は東アジアにおける重要な黄砂発生源の一つである。そのため重金属に汚染された砂塵が長距離輸送され、越境汚染を引き起こす可能性がある。本共同研究はモンゴル乾燥域において生じている土壌(砂塵)重金属汚染の実態を明らかにすることを目的とし、土壌中の重金属の溶出性解明、重金属汚染の空間分布解明、汚染土壌の飛散性解明、汚染重金属の日本への飛来可能性の検討を行う。
|
Outline of Annual Research Achievements |
モンゴル南部に点在する湖沼群では、乾燥化に伴い有害重金属であるウランやヒ素が湖水中に濃集することが報告されている。本地域は東アジアにおける重要な黄砂発生源の一つである。そのため重金属に汚染された砂塵が長距離輸送され、越境汚染を引き起こす可能性がある。本共同研究はモンゴル乾燥域において生じている土壌(砂塵)重金属汚染の実態を明らかにすることを目的とし、土壌中の重金属の溶出性、重金属汚染の空間分布、汚染土壌の飛散性の検討を行う。 本年度は黄砂発生時期にダストが輸送される可能性の高い地域であるモンゴル南部のBurrunbayanulaanとBulganおよび、炭鉱周辺の町であるTavantolgoiにおいてハイボリウムエア―サンプラーを設置し、週に1度試料を回収した。一方、Burrunbayanulaanではサンプラーが良好に作動せず試料回収を行うことができなかった。Bulganでは試料中に砂サイズの粒子が含まれていることが確認され、周辺より巻き上がった土壌を回収した可能性が示唆された。得られたダスト試料を日本に輸送し、逐次選択抽出により重金属の汚染状況と溶出性を検討した。その結果、Tavantolgoiは炭鉱からの粉塵を含むことが予想されたが、ヒ素やウランといった重金属濃度はいずれも低いことが分かった。 昨年採取したゴビ地域塩湖周辺から採取した塩に含まれるヒ素およびウランの化学形態を放射光施設において分析した。その結果、ヒ素は5価の価数、ウランは6価の価数で存在していることを明らかとなり、いずれも酸化的な条件で生成したことが推測された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
3台のエアーサンプラーを黄砂発生時期にモンゴル南部ゴビ地域に設置することはできたが、良好に試料を回収することはできなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度はエア―サンプラーをBulganおよびBogdに設置する。また周辺土壌の巻き上がりを防ぐために、比較的高所に設置する。得られた試料を回収し、選択抽出分析および放射光分析を行うことでダスト中の重金属の汚染状況と溶出性を明らかにする。
|