Project/Area Number |
22KK0167
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (B))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Medium-sized Section 63:Environmental analyses and evaluation and related fields
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
森本 昭彦 愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 教授 (80301323)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三野 義尚 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 助教 (20362303)
北辻 さほ 国立研究開発法人水産研究・教育機構, 水産技術研究所(廿日市), 主任研究員 (30638713)
LUANG・ON JUTARAK 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(地球表層システム研究センター), ポストドクトラル研究員 (40968690)
多田 邦尚 香川大学, 農学部, 教授 (80207042)
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Project Period (FY) |
2022-10-07 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥20,150,000 (Direct Cost: ¥15,500,000、Indirect Cost: ¥4,650,000)
Fiscal Year 2024: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2023: ¥8,190,000 (Direct Cost: ¥6,300,000、Indirect Cost: ¥1,890,000)
Fiscal Year 2022: ¥6,890,000 (Direct Cost: ¥5,300,000、Indirect Cost: ¥1,590,000)
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Keywords | ヤコウチュウ / 貧酸素水塊 / 北部タイランド湾 / 赤潮 / 栄養塩循環 / 緑夜光虫 / 生態系モデル / 富栄養化 / 夜光虫赤潮 / 低次生態系モデル |
Outline of Research at the Start |
経済成長に伴い大量の有機物や栄養塩が河川から供給され富栄養化している北部タイランド湾の海洋環境を改善するのに必要な対策を明らかにするため、現場観測と数値モデルにより湾内の栄養塩循環を明らかにする。また、毎年発生している緑夜光虫の赤潮が湾内の栄養塩循環に与える影響を明らかにする。最終的には、陸からの栄養塩負荷をどの程度削減すれば富栄養化を解消できるかを示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
北部タイランド湾の貧酸素水塊の分布、緑ヤコウチュウの空間分布、水中の栄養塩濃度、および堆積物からの栄養塩溶出量を把握するため、湾全体をカバーする16の観測点において2023年5月、8月、10月、2024年3月にカセサート大学調査船カセサートⅠにより船舶観測を実施した。2023年度は8月、10月の観測時に緑ヤコウチュウが観測され、10月には3000 cell/L以上の極めて高い密度で緑ヤコウチュウが分布していた。貧酸素水塊は5,8,3月の観測ではほとんど見られなかったが、10月の観測では湾北西海域で形成されており、最も西側の観測点ではほぼ無酸素であった。 また、船舶観測時には人工衛星データから緑ヤコウチュウ分布を把握するアルゴリズム開発に必要なデータも取得した。このデータを使い開発したアルゴリズムにより、各月毎の緑ヤコウチュウの空間分布を得ることができた。 緑ヤコウチュウ赤潮が北部タイランド湾の貧酸素水塊の形成にどのように関わっているかを調べるため、2023年6–7月に北部タイランド湾北東部の係留施設において約3日間のセジメントトラップ実験を3回(M1-M3)実施した。平均粒子沈降フラックスはM3実験で最も高く、M3トラップ粒子を用いた暗培養実験で最も大きな酸素消費が見られた。この大きな粒子沈降および高い有機物分解性は、M3トラップ投入時に観測した緑夜光虫ブルームと密接に関わっていると推察された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画していた4回の船舶観測を予定通り実施でき、必要なデータを取得することができた。人工衛星データ解析では、緑ヤコウチュウ赤潮を検出できるアルゴリズムを完成させることができ、緑ヤコウチュウ赤潮の空間分布の時間変化を捉えることに成功した。 数値モデルに関しては、ベースとなる物理モデルと低次生態系モデルの準備は整い、緑ヤコウチュウを変数として組み込むための文献調査も完了した。 以上のことから順調に研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は大規模な緑ヤコウチュウ赤潮が発生した。この赤潮を数値モデルにより再現するためには、緑ヤコウチュウの増殖を数式化する必要がある。文献調査から緑ヤコウチュウの増殖速度は分かったが、その値では2023年度に観測されたような赤潮状態を再現することができないと見積もられた。このことから、緑ヤコウチュウが赤潮を形成するときには、何か大きな生態的な変化が起こり、増殖速度が急激に増加するのではないかとの仮説を立てた。この仮説を検証するため、2024年度には観測定点を設定し、その定点において数日毎にサンプリングを実施し、緑ヤコウチュウのセルサイズや共生藻の濃度、環境場の変化を連続的に記録する。
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