iRGDによる微小環境の動態変化を利用した口腔癌の新規抗腫瘍・抗転移治療の開発
Project/Area Number |
22KK0275
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
河合 穂高 岡山大学, 医歯薬学域, 研究准教授 (10803687)
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Project Period (FY) |
2023 – 2025
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥15,470,000 (Direct Cost: ¥11,900,000、Indirect Cost: ¥3,570,000)
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Keywords | iRGD / DDS / 癌微小環境 / 腫瘍免疫 / 口腔扁平上皮癌 |
Outline of Research at the Start |
本国際共同研究は、基課題をさらに発展させ、iRGDを用いた由来の異なるマクロファージの動態変更と微小環境変化による口腔癌の新たな抗腫瘍・抗転移治療開発を目的とする。具体的には、① 申請者が確立した細胞トラッキング技術を応用し、口腔癌の遠隔転移における組織由来マクロファージと骨髄由来マクロファージのそれぞれの役割・血管内皮細胞など足場となる細胞との相互作用を明らかにする。② 国際共同研究者が開発したiRGDが、前転移nicheや転移巣における組織由来マクロファージと骨髄由来マクロファージの動態や機能に与える影響を調べる。
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Outline of Annual Research Achievements |
癌の遠隔転移は最大の予後不良因子であり、抗腫瘍・抗転移治療の開発は急務である。申請者は、基課題の研究を行う中で、口腔癌の転移に由来の異なるマクロファージの動態変化が重要な役割を果たす可能性を発見した。そこで申請者はマクロファージの足場となる微小環境の重要性に着目し、次世代のDDSを担う環状ペプチド製剤として注目されるiRGDを見出した。iRGDの標的因子は、マクロファージや、その足場となる血管内皮細胞に発現するαvインテグリンとneuropilin-1(NRP-1)であり、両因子は以前から転移への関与が報告されてきた。実際、iRGDは単剤での転移抑制効果が報告されているが、そのメカニズムは不明な点が多い。そこで本国際共同研究では、基課題を発展させ由来の異なるマクロファージの動態変化による口腔癌の転移メカニズムの解明とiRGDによる微小環境の変更によるマクロファージの動態変化を利用した、新たな口腔癌の抗癌・抗転移治療や免疫療法の開発を行う。 2023年度は、アメリカから送られてきたマウスの組織標本を、HE染色、免疫組織化学染色、特殊染色を用いて評価を行った。iRGDを投与したマウスでは、腫瘍組織内の間質の性格が変化し、血管の性状が異なっていることが示唆された。またCD8陽性の免疫細胞の局在に変化が見られ、iRGDによって腫瘍組織の間質に変化が起こっている可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロンビア大学からの必要書類が遅れたため、渡米できる時期が少し遅れている。そのため、現地で行う予定の共同実験が進められず、遅延が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、必要書類が揃い、2週間遅れて2024年4月15日から渡米できるようになった。渡米できれば共同研究が開始できるため、研究の遅れを挽回できると考えている。
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Report
(1 results)
Research Products
(8 results)