Project/Area Number |
22KK0282
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Research Category |
Fund for the Promotion of Joint International Research (Fostering Joint International Research (A))
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 49020:Human pathology-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大森 優子 東北大学, 医学系研究科, 助教 (90827833)
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Project Period (FY) |
2022 – 2024
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥13,000,000 (Direct Cost: ¥10,000,000、Indirect Cost: ¥3,000,000)
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Keywords | 膵上皮内癌 / 膵管内乳頭粘液性腫瘍 / 浸潤性膵管癌 / 休止がん細胞 / ゲノム解析 / 浸潤 / 膵癌 / 癌浸潤 / IPMN / PanIN / 休止細胞 |
Outline of Research at the Start |
膵癌の前癌病変には、膵上皮内腫瘍性病変(以下、PanIN)と膵管内乳頭粘液性腫瘍(以下、IPMN)の2つの膵管内腫瘍が知られ、それらが浸潤し浸潤性膵管癌を形成すると、その予後は極めて不良である。「膵管内腫瘍がどのようなメカニズムで間質浸潤を開始するのか」は未だ解明されていない。本研究では、invasive frontに焦点を当てた空間トランスクリプトーム解析、マルチオミックス解析、機能解析により、分子Aを起点とした「浸潤能」と「細胞回転休止」を同時に制御する可逆的な分子メカニズムを明らかとする。
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Outline of Annual Research Achievements |
膵癌の前癌病変には、膵上皮内腫瘍性病変(PanIN)と膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)の2つの膵管内腫瘍が知られ、それらが浸潤し浸潤性膵管癌を形成すると、その予後は極めて不良である。しかし、「膵管内腫瘍がどのようなメカニズムで間質浸潤を開始するのか」は未だ解明されていない。申請者らは先行研究にて、膵管内腫瘍からの浸潤開始部(invasive front)では、p16を過剰発現した細胞回転休止期の腫瘍細胞が浸潤能を獲得していることを明らかとした。本研究では、膵管内腫瘍とinvasive frontに焦点を当てた空間トランスクリプトーム解析、マルチオミックス解析、機能解析により、「浸潤能」と「細胞回転休止」を同時に制御する可逆的な分子メカニズムを明らかとする。 実績1)Invasive frontでのp16過剰発現と分子Aの発現消失に伴う、メチル化状態(H3K27me3)、増殖能(Ki-67)、浸潤能(cadherin、metalloprotease、laminin 5γ2)、膵癌フェノタイプ(GATA6、CK5)、および、着目分子Bの発現変動とその下流シグナルの発現変動を、免疫組織化学染色法にて解析した。 実績2)トランスクリプトーム解析:Cadherin、metalloprotease、interleukin familyなどのsenescence-associated secretory phenotype因子、上皮間葉転換因子の発現変動を解明するためトランスクリプトーム解析を行った。 実績3)p16発現誘導細胞株を用いたを機能解析を目標として、不死化膵管上皮細胞(HPDE株)およびKRAS G12V発現HPDE亜株、膵癌細胞株を用いて、DOX誘導性レンチウィルス発現ベクターpLX401-INK4A-BSDによるp16の発現誘導を試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
不死化膵管上皮細胞(HPDE株)およびKRAS G12V発現HPDE亜株、膵癌細胞株を用いて、DOX誘導性レンチウィルス発現ベクターpLX401-INK4A-BSDによるp16の発現誘導を試みたが、その発現誘導と細胞株の維持が困難であり、予定していたEZ-Tet-pLKO-BSDベクターを用いて分子Aのノックダウンとその細胞機能解析、分子A阻害薬による機能変化解析に至らなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
トランスクリプトーム解析を進め、分子Aや分子B、cadherin、metalloprotease、interleukin familyなどのsenescence-associated secretory phenotype因子、上皮間葉転換因子の発現変動を明らかとする。
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