軸索ガイダンス分子ドラキシンの神経回路形成機能とそのシグナル機構解明
Project/Area Number |
23240052
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Research Field |
Neurochemistry/Neuropharmacology
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
田中 英明 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (90106906)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新明 洋平 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 助教 (00418831)
|
Project Period (FY) |
2011
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
|
Budget Amount *help |
¥20,800,000 (Direct Cost: ¥16,000,000、Indirect Cost: ¥4,800,000)
Fiscal Year 2011: ¥20,800,000 (Direct Cost: ¥16,000,000、Indirect Cost: ¥4,800,000)
|
Keywords | 発生・分化 / シグナル伝達 / 神経科学 / 脳・神経 / プロテオーム |
Research Abstract |
脳の機能は、その膨大な数の神経細胞が形成する正確な神経回路網に依存する。神経軸索が、正しい標的細胞に到達する選択的な軸索成長は、発生過程における神経回路網形成において重要な位置を占め、様々な神経ガイダンス分子とその受容体による細胞間相互作用を積み重ねた結果である。我々が発見し、命名したDraxin(Dorsal repulsive axon guidance protein)の遺伝子欠損マウス脳では、脳梁、海馬交連、前交連が欠損し、視床から大脳新皮質への投射欠損したことから、Draxinは重要なガイダンス分子である。Draxinは新規のタンパクであることからその受容体を探索したところ、Netrinの受容体として知られるDCC、Unc5、Neogenin、DsCAMに結合することを見出した。DCC遺伝子欠損マウスの大脳皮質培養神経細胞のDraxin感受性が低減することから、DCCはDraxin受容体として機能すると考えられた。さらに、Draxin(+/-)DCC(+/-)ダブルヘテロマウス大脳の解析から、それぞれの単独ヘテロマウスに比較し、ダブルヘテロにより脳梁形成が著しく阻害されたことから、DCCとDraxinにはgenetic interactionが有り、DCCはDraxin受容体として生体内で機能すると結論した。 DCCはホモダイマーを形成してNetrinの誘引活性を伝えるために、Draxinの反発活性を伝えるためにはDCCとヘテロダイマーを形成する共受容体の同定が必須である。そのため、抗DCC抗体を使用し、マウス胚脳からDCCを免疫沈降し、プロテオミクス解析を行ったところNeogeninが共沈していた。しかし、DraxinによってはDCC/Neogeninのヘテロダイマーは誘導されなかったため、共受容体の探索が次の最優先課題である。
|
Report
(1 results)
Research Products
(1 results)