血液凝固と自然免疫のクロストークによる移植膵島拒絶反応の解析と制御に関する研究
Project/Area Number |
23591884
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Research Field |
General surgery
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
松岡 信秀 福岡大学, 医学部, 助教 (40461503)
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Project Period (FY) |
2011 – 2013
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 膵島移植 / インスリン依存糖尿病 / 移植早期膵島障害 / 血液凝固因子 / トロンボモヂュリン / 移植膵島障害 / NKT細胞 / アンチトロンビン |
Research Abstract |
臨床膵島移植の現在の最も重要な課題は一人のインスリン依存糖尿病治療に2-3回の膵島移植、すなわち2-3人分のドナーを必要とする非効率性が上げられる。先に我々はこの成因として移植部位(経門脈的肝内)での自然免疫拒絶反応の関与(JEM 2005)とともに、膵島に豊富に存在するHMGB1が必須の役割を担っていることを明らかにした(JCI 2010)。これらの知見はHMGB1がDIC惹起因子であることより、その治療薬がHMGB1を抑制し、移植膵島自然免疫拒絶反応を制御できることを示唆している。事実、平成23年度の研究成果で既に臨床導入されているアンチトロンビンIIIが移植早期膵島障害を制御できることを報告した(Transplantation 2012)。平成24年度の研究ではアンチトロンビンと同様にDICの治療薬として臨床使用されているトロンボモヂュリンについて検討し、以下の結果を得た。 #1.HMGB1刺激(静注)による肝内NKT細胞、好中球からのIFN-gの産生がトロンボモヂュリン投与(静注)により抑制された。 #2.STZ糖尿病マウスへの同種同系膵島200個(ドナー1匹分)の肝内膵島移植後対照群ではレシピエントは高血糖で推移したが、トロンボモヂュリン投与群(移植時1回、静注)では正常血糖になった。 #3.肝内単核球のFACS解析で、対照群では膵島肝内移植後6時間でNKT細胞と好中球からのIFN-g産生がトロンボモヂュリン投与群では抑制されていた。 以上の成果は第24回国際移植学会(ベルリン、2012)で発表した。 上記知見はトロンボモヂュリンが移植早期膵島障害を制御できることを示している。トロンボモヂュリンは救命救急医療の臨床でDICでの救命率を改善する薬剤として使用されており、膵島移植への臨床使用に問題はなく、トロンボモヂュリンによる膵島移植の移植効率改善への効果が期待される。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)