Molecular Mechanism of Chemotherapy Resistance of Malignant Melanoma
Project/Area Number |
23659548
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Research Category |
Grant-in-Aid for Challenging Exploratory Research
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Dermatology
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
OGAWA Yasushi 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (10567754)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2011: ¥3,900,000 (Direct Cost: ¥3,000,000、Indirect Cost: ¥900,000)
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Keywords | 皮膚科学 / 皮膚病理学 / ケミカルバイオロジー / 悪性腫瘍 / 悪性黒色腫 |
Research Abstract |
悪性黒色腫などの進行癌が化学療法抵抗性を来す機序として、静止期細胞(quiescent cell, QC)の存在が提唱されている。QCは細胞周期G0に静止しており、現在使用されている抗癌剤に対して抵抗性を示す。しかし、研究手段の不足もあり、十分な研究がなされていない状態である。QCのG0期静止を強制的に離脱させる手法の開発と、体内でのQCの動態を生体イメージングにより追跡する技術を開発する事は、腫瘍QCの病理的意義を直接的に証明しうる、強力な研究手段となりうる。 DYRK1B(dual-specificity tyrosine-(Y)-phosphorylation regulated kinase 1B)は腫瘍細胞のG0期離脱を調整し、細胞ストレスに対する抵抗性を高めることからsurvival kinaseとして働くと考えられている。申請者はこのリン酸化酵素に対する特異的阻害剤INDYを開発してきたが、この阻害剤が QCを標的として、悪性腫瘍の抗癌剤への感受性を高めると想定した。DYRK1Bは、実際の悪性黒色腫の病理標本で発現が確認され、扁平上皮癌、膵癌、横紋筋肉腫、神経芽細胞腫など多くの悪性腫瘍細胞株でも発現が認められた。INDYとその関連分子を投与したところ、腫瘍細胞の抗癌剤への感受性が増加した。この効果は、抗癌剤の作用機序に非依存的であった。本研究はINDYがQCを標的として、悪性黒色腫をはじめとする、化学療法抵抗性の腫瘍のアジュバントとして有用である事を示唆しており、今後、INDYは、様々な悪性腫瘍の治療アジュバント薬としての開発リードとして期待される。また、DYRK1BがG0期に10倍以上集積する性質を利用して、QC細胞のin vivo イメージング系の作成を試みたが、現在まで、実用に堪える実験系を樹立するには至っていない。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)