3次元電流密度源解析法による大脳新皮質局所神経回路情報の定量化
Project/Area Number |
23700492
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Fusional brain recording science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
後藤 太邦 東北大学, 加齢医学研究所, 教育研究支援者 (40447181)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 大脳新皮質 / 電流密度解析法 / 体積導体モデル / ラットバレル野 |
Research Abstract |
本研究課題では,3次元体積空間で電流密度分布を推定する体積的電流密度解析法(VCSD法)の実データ適用可能性の評価を行った.本評価はノイズ耐性と,VCSD法の特徴の一つである大脳新皮質電気伝導率分布実測値から作成された体積導体モデルが推定精度に及ぼす影響の2つの点で行われた.ノイズ耐性評価では,まず標準体積導体モデルを用いてモデル電流密度分布から電位分布を計算した後,一定の割合のガウスノイズを印加することでノイズ付電位分布を用意した.その後この電位分布対してVCSD法および従来法を適用して電流密度分布を推定し,モデルとの誤差を比較した.また,体積導体モデルの影響評価では,ノイズ耐性評価と同様の電位分布シミュレーションに実測値から作成した体積導体モデルを使用し,その電位分布に対して同じ実測体積導体モデルを使用したVCSD法と,従来用いられてきた均質体積導体モデルを使用したVCSD法を適用して電流密度分布の推定誤差を比較した.双方の評価でVCSD法は従来法と比較して良好な性能を示し,VCSD法の実データへの有効性を示す事ができた.次に,VCSD法を単一ヒゲ刺激時におけるラットバレル野の事象関連重位に適用し,推定したヒゲ刺激起因の電流密度分布からラットの対応バレル野の位置,形状の特定を行った.その結果,刺激したヒゲに対応するバレルを80%以上の精度で推定する事に成功した.通常バレルの位置は電気生理記録終了後に組織染色を行うことで確認する.一方,本方法を用いれば,バレルの位置,形状を組織染色無しで特定することができ,慢性的に埋め込まれた電極から得られたデータの解析に空間情報を精度高く含めることができる.本結果は研究計画のD1およびD2に対応し,その成果として,ヒゲ刺激対応バレルの脳情報の時空間的定重化の一助となることが期待できる.
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)