Project/Area Number |
23710220
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Genome biology
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
奥田 賢治 中央大学, 理工学部, 助教 (60423505)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥4,550,000 (Direct Cost: ¥3,500,000、Indirect Cost: ¥1,050,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2011: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
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Keywords | 国際情報交換(オーストラリア) / RNA編集 / 葉緑体 / PPR蛋白質 / DYWドメイン / オルガネラ |
Research Abstract |
植物の細胞内小器官において、独自のゲノムを持つ葉緑体とミトコンドリアでは、RNA上でC塩基をUへと変換するRNA編集が高頻度で行われている。植物オルガネラのRNA編集についての研究では、RNA上に無数に存在するCのうち、特定のCのみが編集を受ける編集サイト認識の分子機構とそこに関わる編集装置の実体解明が課題となっている。前者の疑問はこれまでの研究から、PPR蛋白質が、個々の編集サイト周辺配列を特異的に認識していることで説明がつけられた。RNA編集に関わるPPR蛋白質の多くはそのC末端にDYWドメインと呼ばれる領域を持っている。DYWドメインはヒトRNA編集酵素の触媒部位と相同性を示す配列を含んでいることから、編集活性(CからUへの変換反応を触媒)の正体ではないかと考えられている。しかしながらDYWドメインがRNA編集に重要であるかどうかは明らかになっていない。 本年度は、シロイヌナズナゲノム中に存在するDYWドメインのみを持つ蛋白質DYW1について遺伝学的に解析を行った。1)dyw1変異株についてRNA編集の状態を調べた結果、PPR蛋白質CRR4が関与する葉緑体ndhD-1サイトのRNA編集を特異的に欠損していることを明らかにした。2)dyw1変異株はcrr4変異株と同様の表現型を示すことを明らかにした。3)BIFC法により、CRR4とDYW1がin vivoで相互作用することを明らかにした。4)CRR4にDYW1を結合したCRR4-DYW1蛋白質をcrr4dyw1二重変異株で発現させた結果、野生株では40%程度のndhD-1サイトのRNA編集活性が増加回復(約90%)することを明らかにした。 この成果により、長年謎となっている植物オルガネラRNA編集装置の本丸である編集酵素の正体の解明が大きく進むと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画に沿って、シロイヌナズナに複数存在するDYW蛋白質の機能解明を目的として研究を行った。H24年度はDYW蛋白質の一つであるDYW1について解析を行い、H24年度の研究成果概要に示すよう、DYW1がPPR蛋白質CRR4と相互作用しており、葉緑体ndhD-1サイトにおける RNA編集に必須であることを明らかにした。この成果を植物科学分野で最も権威ある学術誌であるThe Plant Cell誌で発表した。これらのことから、研究実施計画に書いたH24年度の目的はおおむね達成できたと考える。
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Strategy for Future Research Activity |
申請者は、本研究費の申請後、若手研究者海外派遣の対象に選ばれた。派遣事業機関による海外派遣の本採択は本研究費の全体計画提出以降に決定された。派遣の採択により申請者は、H23年度中旬から海外研究所にて研究を行うため、約半年間、所属機関を離れることとなった。そのため、当初の全体計画について、H24年度計画の一部の進行に遅れが生じた。研究が遅れた部分について予定していた研究費はまだ未使用のため繰越が発生することになった。 H25年度は、解析が完了していない部分(DYW1以外のDYW蛋白質の機能解明およびRNA編集に関わるPPR蛋白質が持つPPR、E、DYWドメイン領域の個々の機能解明)を完結させ、得た結果を学会および学術論文誌上で発表することを計画している。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
H25年度繰越金については、分子生物学試薬、キット、ディスポーザル消耗品の補充(物品費・消耗品費)または備品の故障などによる代替品購入(物品費)、学会発表・研究打ち合わせにかかる旅費、論文発表・英文校閲にかかるその他の費用に対応することを主として使用することを計画している。
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