Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Research Abstract |
代謝拮抗剤塩酸ゲムシタビンは膵癌に対する薬物治療の第一歩となったが、未だその難治性の克服には至っていない。本研究ではがん幹細胞(様細胞)をターゲットとした薬物治療のスクリーニング系の確立を目指し、外科切除組織などから初代培養法によりEpCAM陽性膵異形腺管を得て、生体内での環境に類似した3D培養条件下での、薬剤感受性の評価系の構築に取り組んで来た。まず、ヒト膵癌にきわめて類似する浸潤癌を生じるPdx1-Cre ; LSL-KrasG12D ; p53lox/+マウスより、既報(Kondo J, et al : PNAS 108 ; 2011)に従って、異形膵管を調整し、血清含有培地(基本培地)を用いたPlasticdishでの接着培養(2Dculture)をコントロールとして、matrigel等を用いた3D cultureにおいてsphere状態となった細胞集塊での遺伝子発現を比較した。3D culture条件下において、Stemness関連遺伝子、薬剤耐性遺伝子のいくつかは有意に発現が高かった。また、細胞増殖に伴うspheroidalorganoidのサイズの増大を短期間に簡便にモニタリングできる条件を見いだした。これらの遺伝子改変マウスから得られたプレリミナリーな培養諸条件をもとに、研究2年目である本年は、ヒト膵がん患者から得た組織検体を用いて、初代膵異形腺管の分離、培養を試みた。具体的には、研究計画で当初予定していた採取法に則り、膵がん患者に十分な説明と同意の下、通常検査で施行される超音波内視鏡下穿刺生検(EUS-FNAB)時に採取される検体を用いた。採取器具としては、25G,22G,19Gと穿刺針を替え検体の採取を試みたが、穿刺針のゲージ数を上げても通常得られる検体量は微量であり、FNAにより得られた微量異形膵管検体からはマウス検体や切除検体の場合とは異なり、3D cultureを行ってもsphere状態となった細胞集塊を確保する事はきわめて困難であった。また、研究者本人が、異動となり研究継続が不可能となったため、当初研究期間3年で申請していた研究内容を1年半で中止とし、以降の研究助成金交付の取消し手続きを行った。
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