近位尿細管エンドサイトーシスによる新規レニン・アンジオテンシン系活性化機構の解明
Project/Area Number |
23790934
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Research Field |
Kidney internal medicine
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
佐藤 博慶 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 特任助教 (30413610)
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2011: ¥2,730,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥630,000)
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Keywords | 近位尿細管細胞 / エンドサイトーシス / メガリン / レニンーアンジオテンシン系 / アンジオテンシノゲン / プロレニン / エンドソーム / アンジオテンシンII |
Research Abstract |
本研究の主目的は、腎近位尿細管細胞に発現するエンドサイトーシス受容体メガリンを介する新しいレニン-アンジオテンシン系の活性化機構を明らかにすることである。アンジオテンシンIIの前駆タンパクであるアンジオテンシノゲンは、糸球体を濾過した後、メガリンを介して近位尿細管上皮細胞に取り込まれることが知られている。 本年度は、InvitrogenのFreeStyle MAX 293 Expression Systemを用いて、浮遊・高密度培養可能なHEK293細胞に、ヒトアンジオテンシノゲンおよびヒトプロレニンcDNA(Hisタグ付き)を組み込んだ発現ベクターをトランスフェクションし、無血清培地中にそれらの組換えタンパクを発現させた後、コバルトカラムで精製することにより、それらのタンパクを大量に精製することに成功した。 上記の方法で作製した組換えヒトアンジオテンシノゲンとヒトプロレニンを、培養ラット近位尿細管上皮細胞(IRPTC)に添加したところ、細胞内に取り込まれたヒトアンジオテンシノゲンがヒトプロレニンにより切断されることを見出した。すなわちこれは、細胞内でヒトプロレニンが活性化されたことを示す。さらに、試験管内の反応において、酸性pH条件下でヒトプロレニンが活性化することを確認しており、IRPTC内のエンドソームの酸性pHによりプロレニンが活性化したものと考えられた。 さらに、私が所属する新潟大学大学院医歯学総合研究科機能分子医学講座では高効率の腎特異的メガリンノックアウトマウスの作出に新たに成功した。このマウスの尿には大量のアンジオテンシノゲン(レニン未切断型)が存在することから、糸球体を濾過したアンジオテンシノゲン(レニン未切断型)が、メガリンを介して近位尿細管上皮細胞に取り込まれることが示唆された。
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Report
(1 results)
Research Products
(10 results)