日本経済の90年代以降の特徴を捉えたマクロ経済モデルの開発と政策分析
Project/Area Number |
23830006
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Economic policy
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西山 慎一 東北大学, 経済学研究科(研究院), 准教授 (70614006)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥3,120,000 (Direct Cost: ¥2,400,000、Indirect Cost: ¥720,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 動学的一般均衡モデル / エージェンシーコスト / ゼロ金利制約 |
Research Abstract |
研究課題「日本経済の90年代以降の特徴を捉えたマクロ経済モデルの開発と政策分析」においては、二つのプロジェクトがある。一つ目のプロジェクトは、従来の動学的一般均衡モデルに企業と金融部門のバランスシートを取り込むことによって、90年代の金融危機・長期不況の要因分析を動学的一般均衡モデルの枠組みで行うことを主眼としている(以下、研究プロジェクト(1)と呼称)。二つ目のプロジェクトは、ゼロ金利制約と金融政策ラグの存在を明示的に考慮に入れたもとでの最適な金融政策のあり方を分析することを主眼とする(以下、研究プロジェクト(2)と呼称)。平成23年度の研究実績については、研究プロジェクト(1)においては、企業部門のエージェンシーコストを明示的に分析し、企業の借り入れに際してそのバランスシートの健全性を強調したモデルを構築した。さらに金融部門のエージェンシーコストを明示的に分析し、金融部門の預金引き受けに際してそのバランスシートの健全性を強調したモデルを構築し、両方のエージェンシーコストの仕組みを従来のDSGEモデルに組み込むことに成功した。本プロジェクトの実証分析では、標準的なベイズ推定手法からさらに一歩すすめ、Data-Rich法を採択した。Data-Rich法の特長は、大量のマクロデータをパネルデータとして取り扱うことにより、時系列からの情報だけではなく横断面からの情報も活用することで、モデルの構造パラメータ、状態変数、ならびに構造ショックの推定精度を高めることができる点である。Data-Rich法を用いて、本プロジェクトにおいて開発した動学的一般均衡モデルを米国のマクロデータをもとに実証分析を行った結果、リーマンショックが実体経済(特に設備投資)に最大で10%程度の押し下げ効果があったことが分かった。研究プロジェクト(2)においては、数値解析手法のひとつであるCollocation法を用いて、金融政策ラグが存在するもとでの最適金融政策反応関数が、ラグが存在しないケースと比して、より拡張的(金利が相対的低い)かつ積極的(関数の傾斜が相対的に急)となることを数値解析的に示したが、この数値解析結果が現実の経済データと整合的かどうかについては、現在実証分析を進めているところである。
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Report
(1 results)
Research Products
(4 results)