弾性変形によるマックスウェル・ワグナー効果の光第二次高調波測定と新規有機素子機能
Project/Area Number |
23860020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 哲也 東京工業大学, 理工学研究科, 助教 (40610027)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 有機トランジスタ / Maxwell-Wagner効果 / 弾性変形 / EFISHG法 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、フレキシブルな有機電子素子を変形した時のキャリア挙動の変化を電界誘起光第二次高調波測定(EFISHG)による実験とマックスウェル-ワグナー(MW)理論を拡張した理論解析を組み合わせることによって明らかにすることである。 本年度は、フレキシブルな有機電界効果トランジスタ(OFET)に弾性変形を加えると、MW効果によってチャネル部に蓄積する電荷密度が変化することを、弾性体理論と誘電体理論(MW理論)を組み合わせて説明することに成功した。弾性体理論とMW理論は物理学の異なる分野であり、それらを組み合わせるのは困難であるが、弾性変形に伴って幾何形状が変化した素子の内部の電界を曲がった座標で解析することによってこの問題を解決した。OFETのような有機素子では、素子の幾何形状の変化だけでなく、変形に伴って素子内部の誘電率・移動度の変化も蓄積電荷密度に寄与する。本研究では、有機電子素子は、物質の幾何形状によって蓄積電荷密度が決定する多くのMW系とは異なり、変形に伴う材料パラメータの変化も蓄積電荷密度とチャネルを横切って流れるドレイン電流に重要な役割を果たす系であることを明らかにした。本理論は、電気的測定によってOFETの変形に伴う特性変化を評価する時に用いるモデルとして有用である。本研究は、Journal of Applied Physicsに掲載された。 実験的には、TIPSペンタセンという材料を用いてOFETを作成し、EFISHGを用いて評価を行った。TIPSペンタセンで作成した有機活性層はマイクロメートルオーダーのドメインを形成する。変形を加えない時おいて、有機活性層に注入されたキャリアがドメインによって散乱される様子を観測することができた。現在、OFETを変形した時のキャリア挙動の変化を、EFISHG法を用いて調べている。
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Report
(1 results)
Research Products
(3 results)