Project/Area Number |
23860067
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Thin film/Surface and interfacial physical properties
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
大伴 真名歩 独立行政法人日本原子力研究開発機構, その他部局等, 研究員 (20610299)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥2,990,000 (Direct Cost: ¥2,300,000、Indirect Cost: ¥690,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | グラフェン / 六方晶窒化ホウ素 / X線吸収磁気円二色性 / スピントロニクス / エピタキシャル成長 / 放射光 / 界面 / スピン注入 |
Research Abstract |
本研究では単層六方晶窒化ホウ素(h-BN)をグラフェン(SLG)・スピントロニクス素子における界面トンネルバリア層として用いることを目的として、SLG/h-BN/磁性金属ヘテロ構造の電子・スピン状態を研究している。今年度はNi(111)面上に超高真空化学気相成長(UHV-CVD)法で成長させたh-BNについて、X線吸収磁気円二色性(XMCD)測定を行い、NK-edgeにおいてXMCDシグナルを得た。K-edgeのXMCDシグナルは、スピン偏極したN原子に微小なスピン軌道相互作用が存在するか、放出された光電子が近隣のスピン偏極原子によって散乱を受けることで検出されるとされており、窒素、もしくはホウ素原子が磁気モーメントを持っていることを反映している可能性がある。現在実験と、多重散乱理論を用いたシミュレーションの両面から検討を行っている。またNi-L-edgeXMCDを、深さ分解手法を用いて測定したところ、界面のXMCDシグナルがわずかに減少していることが認められた。これはh-BNの高い電子供与性によって、Ni基板側へ電荷移動が起きていることによるものと考えられる。さらにプロピレンを前駆体としたUHV-CVD法により、h-BN/Ni(111)、h-BN/Co(0001)上へのSLGの成長にも成功した。次年度はこれを踏まえてSLG/h-BN/Ni(111),SLG/h-BN/Co(0001)に関してもXMCD測定を行い、今後の素子設計の指針にする。
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