遺伝情報の正確性を保つスプライシングチェックポイント機構の解析
Project/Area Number |
23870010
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Research Category |
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
甲斐田 大輔 富山大学, 学内共同利用施設等, その他 (60415122)
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Project Period (FY) |
2011-08-24 – 2013-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥3,250,000 (Direct Cost: ¥2,500,000、Indirect Cost: ¥750,000)
Fiscal Year 2012: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2011: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | mRNA / スプライシング / 転写 |
Research Abstract |
スプライシング異常と転写との関係を調べるため、細胞をスプライシング阻害剤であるスプライソスタチンAで処理した後、いくつかの遺伝子の発現レベルを解析した。この際、半減期が長く安定性の高いmRNAの変化も捕らえるために、新規に合成されたmRNAのみを抽出し、解析の対象とすることとした。この解析の結果、多くの遺伝子において、スプライシング阻害時には遺伝子の3'末端の発現量が低下することが明らかとなった。さらに、そのようなパターンを示したいくつかの遺伝子の発現レベルを定量的RT-PCR法を用いて詳細に解析したところ、1.スプライシングを阻害するスプライソスタチンAの処理条件(濃度ならびに処理時間)と、遺伝子の3'末端の発現低下を引き起こすスプライソスタチンAの処理条件は一致する、2.細胞をスプライソスタチンAで処理した後、スプライソスタチンAを培地から除くと、スプライシング活性が回復すると同時に遺伝子の3'末端の発現量も回復する、という2点のことが明らかとなった。以上の結果は、スプライシング異常が遺伝子の3'末端の発現低下を引き起こしていると解釈出来る。現在までに多くの研究者によって、転写がスプライシングをはじめとした転写後修飾の効率に影響を与えることが示されてきたが、この結果は、転写後修飾が転写に影響を与える、いわゆるフィードバック機構もしくはチェックポイント機構の存在を強く示唆するものである。
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Report
(1 results)
Research Products
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