Project/Area Number |
23916005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
地球惑星科学
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Research Institution | 特定非営利活動法人日本スペースガード協会 |
Principal Investigator |
浦川 聖太郎 特定非営利活動法人日本スペースガード協会, 観測員
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 小惑星 / 系外惑星 / ライトカーブ |
Research Abstract |
研究目的:系外惑星による主星の減光現象をトランジットという。トランジットが発生する時刻の周期変化を検出することで、未知の系外惑星を発見することができる。多様な惑星系の姿を明らかにすることは、太陽系を含めた惑星系の形成過程を一般化するための手がかりとなる。また、小惑星の自転周期や形状は、太陽系形成時に存在した微惑星の衝突・進化過程を反映したものである。本研究は、系外惑星や小惑星の物理情報を観測から明らかにし、惑星系の進化過程を解明することを目的とする。 研究方法:対象となる天体の時系列光度変化(ライトカーブ)から、物理情報を導き出す。ライトカーブデータは、過去に取得された天文アーカイブ画像や、井原市星空公園60cm望遠鏡(60cm望遠鏡)を研究観測用に整備することで取得する。 研究成果:岡山大学による60cm望遠鏡を用いた系外惑星観測にアドバイザーとして参加し、系外惑星TrES-3bの観測を実施した。この観測でトランジットを検出することに成功し、60cm望遠鏡がトランジットを検出するために必要な誤差1%という高い測光精度を達成することを確認した。その後、独自の研究観測を実施するために、CCDカメラやそれを制御するコンピューターといった観測システムの構築を行った。一方、小惑星分野では、過去に取得されたデータを用いて、小惑星・彗星遷移天体107P/ウィルソン・ハリントン(107P)のライトカーブを取得した。データ解析の結果、自転周期が7.15時間(あるいは3.57時間)、107Pを3軸不等楕円体としたときの軸比が1.0:1.0:1.6あるいは1.5:1.0:1.0となることを明らかにした。さらに、107Pに他の天体が衝突し、それが原因となり彗星活動を起こした可能性があること、衛星の付随、タンブリング運動、クレーター状地形の存在といった可能性を指摘し国際雑誌に論文発表した。
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