Project/Area Number |
23925020
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
農学・水産学
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中野 英樹 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 技術専門職員
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Project Period (FY) |
2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 根域制限 / 洋ナシ / 高設栽培 |
Research Abstract |
研究目的 洋ナシの栽培において、作業軽減化のため樹高1mを目標とした小型化をし、より少ない面積で増収かつ良質果を得られる施設栽培法を開発する。 研究方法 1.培養土は、取扱性を重視し組成の検討をした。 2.根部の切断を容易にする樹体の支持方法を考慮し、栽培槽と架台の設計を行った。 3.栽培場所は北海道大学北方生物圏フィールド科学センター農場とし、栽植してある洋ナシ株(接木後10年目)から、4品種を用いた。栽培方法は、ビニールハウス内で高設架台を用い、根域制限した溶液土耕とした。 (高設区)露地での慣行の栽培を対照とした。(対照区)栽培期間中、樹高、葉数、葉長の調査を行い、最後に根長、根量の調査を行った。 研究成果 1.培養土は、バーミキュライトとピートモス同量の混合土を中心に、排水性を考慮し鹿沼土を加えたもので、比重が小さく取扱性が良好とわかった。 2.栽培槽は、断面を半円状としパイプ枠に不織布を止め、培養土とロックウールを2層に入れた。幅は30cm、深さは35cmとし、株の間隔は50cmとした。架台は作業性を考慮すると、作業者の身長170cmで、栽培槽の上面高さ80cmが良いとわかった。樹体の中間部分を支持し、根部を切断しやすいようにした。 3.高設区が慣行区に比べ、樹高の伸長、葉数、葉長ともに高い値の傾向が見られ、根長、根量で、高設区が慣行区に比べ、さらに高い傾向が見られた。高設区では細根が多く観察でき、根部の切断作業が容易であることが確認できた。各品種とも開花したが、受粉せず結実には至らなかった。この後、これらの調査に使用した株を直径20cmの鉢植えにし、温室内で栽培したところ、高設区で使用した株は慣行区のものに比べ10日程度早く開花した。以上のことから、根域制限をした栽培法は、慣行法より良好な生育条件である傾向がわかった。 また、栽培に関わる作業性も向上したことが確認できた。
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