Project/Area Number |
23H00031
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Medium-sized Section 4:Geography, cultural anthropology, folklore, and related fields
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
湖中 真哉 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (30275101)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 栄莉 立教大学, 文学部, 准教授 (00774770)
村橋 勲 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教 (00882333)
阪本 拓人 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (40456182)
榎本 珠良 明治学院大学, 国際学部, 准教授 (50770947)
古川 光明 獨協大学, 経済学部, 教授 (50846003)
佐川 徹 慶應義塾大学, 文学部(三田), 准教授 (70613579)
堀江 正伸 青山学院大学, 地球社会共生学部, 教授 (70806819)
友松 夕香 法政大学, 経済学部, 准教授 (70814250)
目黒 紀夫 広島市立大学, 国際学部, 准教授 (90735656)
島田 剛 明治大学, 情報コミュニケーション学部, 専任教授 (90745572)
宮本 佳和 東京外国語大学, 現代アフリカ地域研究センター, 研究員 (10912412)
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Project Period (FY) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2024)
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Budget Amount *help |
¥46,540,000 (Direct Cost: ¥35,800,000、Indirect Cost: ¥10,740,000)
Fiscal Year 2024: ¥9,230,000 (Direct Cost: ¥7,100,000、Indirect Cost: ¥2,130,000)
Fiscal Year 2023: ¥10,010,000 (Direct Cost: ¥7,700,000、Indirect Cost: ¥2,310,000)
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Keywords | 気候変動 / 遊牧民 / 人道支援 / 開発援助 / レジリエンス / 遊牧社会 |
Outline of Research at the Start |
アフリカ遊牧社会は各国家内で周縁化され、気候変動による旱魃等の人道的危機が常態化している窮状にある。近年、遊牧社会の苦境の主因が専ら気候変動にあるという気候危機ナラティブが主流化し、様々な人道支援・開発プロジェクトとして彼らの社会に二次的な影響を及ぼしている。 本研究は、関係論的アプローチを主要な方法論として、気候変動ナラティブに対するカウンターナラティブを構築する。最終的に予測不可能性と可動性に基づいた新しい人道支援・開発援助の在り方を結実させる。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は研究の初年度のため、研究計画の再調整、先行研究レビューやサーヴェイの推進、臨地予備調査等をおもに実施した。 まず、6月11日に研究組織による第1回研究集会を開催し、研究目的、研究計画等を確認し、研究実施に向けての再調整を実施した。研究集会においては、研究代表者が全体的な理論的枠組みを提示し、それを各研究分担者とともに再検討した上で、個別の研究テーマを掘り下げ、明確化した。これと並行して、研究代表者、研究分担者が、各個人それぞれのフィールドを対象として、文献調査/オンライオン調査/臨地調査を実施し、 研究課題との接点を開拓し、深化させた。 また、本研究の国際連携を推進するために、研究代表者が遊牧文明国際研究所(IISNC)、国際人類学・民族科学連合遊牧民委員会(CNP)、ユネスコの共催によりウランバートルで6月22日から23日に開催された国際会議Nomadic Ethics and Intercultural Dialogueに参加し、研究報告を実施した。また、遊牧民委員会議長のAriell Ahearn博士と今後の研究計画についての調整を実施した。それに基づいて2024年5月に同氏を招いて東京で開催する国際セミナー、ワークショップの計画を立案し、3月21日に第2回研究集会を開催して、各研究分担者とそれぞれの報告予定内容についての議論を実施した。 3月20には、研究代表者が国連のVirtual Consultationで国連の報告者に対する報告を実施した。 さらに、前科研の研究成果と現科研の現時点での研究成果を統合して、研究代表者、研究分担者が各章を執筆した『レジリエンスは動詞である─アフリカ遊牧社会からの関係/脈絡論アプローチ』を京都大学学術出版会から刊行した。 研究の広報については、日本語版と英語版の本科研プロジェクトのホームページを作成して、公開を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度は研究の初年度にあたるため、研究計画の再調整、先行研究レビューやサーヴェイの推進、臨地予備調査などをおもに実施する予定であったが、それらは、ほぼ予定通りに進めることができた。 また、前期に研究組織による研究集会を開催し、研究目的、研究計画などを確認し、研究実施に向けての再調整を実施する予定であったが、これも予定通り実施することができた。 研究集会においては、研究代表者が全体的な理論的枠組みを提示し、それを各研究分担者とともに再検討した上で、個別の研究テーマを掘り下げ、明確化した。 これと並行して、研究代表者、研究分担者が、各個人それぞれのフィールドを対象として、文献調査/オンライオン調査/臨地調査を実施し、 研究課題との接点を開拓し、深化させることを計画していたが、これも予定通り実施できた。 また、本研究の国際連携を推進するために、研究代表者が国際人類学・民族科学連合遊牧民委員会、および国連関連の2つの国際会議に出席し、報告と意見交換を行うことができた。また、遊牧民委員会議長のAriell Ahearn博士と調整を進めることができた。 交付申請時には予定していなかったが、前科研の研究成果と現科研の現時点での研究成果を統合して、研究代表者、研究分担者が各章を執筆した『レジリエンスは動詞である─アフリカ遊牧社会からの関係/脈絡論アプローチ』を京都大学学術出版会から刊行することができた。 研究の広報についても、本科研のホームページを整備し、関連情報が円滑に広報できる体制を整える予定であったが、ホームページを作成し、公開することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度の研究成果に基づいて今後の研究を推進していく予定であるが、とりわけ、令和6年度は、各国の研究者と本研究が掲げた研究テーマを討議し、本研究の射程を国際的な視野から吟味し、拡げていくことを予定している。まず、オックスフォード大学のAriell Ahearn博士とTroy Sternburg博士を招いて、2024年5月11日午後に国際セミナーを、5月11日午前と5月12日午前に国際ワークショップを開催する予定である。 国際セミナーでは海外ゲスト2名に続いて研究代表者の湖中が報告を行い、研究分担者の堀江、古川、友松がディスカッサントとして登壇し、 国際ワークショップでは、研究分担者の村橋、佐川、宮本、島田、阪本、榎本、目黒、橋本が報告する予定である。 この蓄積をもとに、11月11日から15日に南アフリカ共和国ヨハネスブルクで開催されるWAU Congress 2024 (世界人類学連合2024年国際会議 )において遊牧民委員会パネルを主催する予定である。このパネルは研究代表者の湖中とカリフォルニア大学バークレー校のEmery Roe博士 、トリノ大学のGreta Semplici博士が共同で会議の招集者となり、研究代表者の湖中、目黒、橋本、村橋、宮本が報告に応募する予定である。
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